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『不思議どっとテレビ。これマジ!?』 2002.FEB.09 テレビ朝日 |
![]() ![]() ![]() 1977年に話題となった、北京の王強(ワン・チャン)・王斌(ワン・ピン)姉妹の透視を始めとする数々の超能力。以来中国では、国家科学委員会に所属し、油田や金鉱の発見に協力しているという。ふ〜ん。日本のテレビにもよく出てます。 今回「科学的実験」をするのは、東京電気大学電気工学科の町好雄教授。あ、この人も結構オカルト番組に出てるなあ。超能力者の脳波や筋力などを測定してる人だ。 で、透視実験は、黒封筒に入れた紙に書いてある漢字を、王斌に透視してもらうというもの。 透視される文字は学生によって書かれたもので、町教授も知ないという。 つまり、一応ちゃんと「二重盲検」の原則を守っているように見える。 黒封筒の中の紙は感熱紙と感圧紙ではさまれ、不容易に触ると後が残るようになっている。また、黒封筒は王斌の手の届かないガラスケースに密閉された上、デジタル天秤の上に乗せてある。ただし、封筒に封はしていないようだ。 およそ15分で透視終了。 王斌の書いた文字は「日凡(実際には、几の中に横棒)」。教授側が封筒に入れた文字は、「風」の日本特有の異体字。う〜ん、これも、コンピュータには無い文字だ(笑)。結果としては、構成は間違っているが、パーツは合っているということか。 次に、念写実験も敢行。感熱紙とその下に感圧紙の2枚を入れた黒封筒を上記と同様に密閉。王斌は自分の名前である「王」という文字を書くという。 ほどなく、実験終了。感圧紙には、はっきりと「王」の文字。その上の感熱紙にはインクの出なくなったボールペンで書かれたような凹みが、くっきりと残っていた。ただし、封筒自体には凹みなどはない。 さて、町教授専門の測定結果はというと、まず、透視実験においては、掌の体温が一瞬急激に下がっているのが観測された。町教授によれば、脳に手から多量の血が送られ、その結果体温が下がったのでは、という。またその瞬間、左脳の視覚野と前頭部を中心に、一般人の4倍の電圧を計測したそうな。念写実験の場合では、今度は右脳が同様の反応を見せている。 結論としては、透視では左脳を、念写では右脳を使っているらしい、ということである。ふ〜ん、そうですか、としか言いようがない(笑)。計測結果自体(もし正しければと仮定してだが)は否定できないものだけど、これだけの実験じゃあ、因果関係はさっぱりわかんないからなあ。 さて、「でも超能力自体はちゃんと存在してたろ、おまえも見たろ」と言われれば、これもなんとも、どうかなあ、としか言いようがない。 放送では途中は編集されているし、どんな人間がどのように実験に関わっていたのか、全くわからないからである。大体、ガラスケースだのデジタル天秤だのと、大層厳密な実験を行っているように見えるが、手品師なら密閉する前にネタを仕込むのは当り前。その場合には、そこから先、実験者が紙を煮ようが焼こうが、被験者にとっては何の関係もないのだ。 それとともに特に気になるのが、コーディネーターもしくは王斌の付き添いの行動である。多くの手品師が相方を使うのは至極当然のことだからだ。 こういった実験では、手品的行為を完全に排除するために、実験者側が主導権を完全に握らなければならないが、そこまで出来ているとはとても思えない。 そんな気もないだろうし(笑)。 それにしても、「念写」で筆圧が残るってのはなあ、、、。しかも、かすれたボールペンのインク付きで(笑)。 |