労働新聞(平成24年11月19日)

登壇 労組リーダー  

健全な労使関係は相互信頼から

 アコムユニオンが平成15年10月25日に結成されてから9年が経過。 去る10月20日に第10回定期大会を開催し、中央執行委員長を拝命したところである。

 結成当初は経営側の不当な行為が目立ち、労使関係は決して良くなかったが、同17年1月に「団体交渉のルール」を締結、 同年8月には「労使協約」を締結するなど、急速に労使関係が改善し、今も良好な関係を保っている。

 同18年には係長級の所得を削減する制度変更を阻止し、年収ベースでの所得を確保。 また、同年からリストラが始まると、退職者の一時金をまず確保、希望退職での退職勧奨も防止した。 一昨年度の就職支援プログラムでは指名解雇も防いだ。

 個別交渉でも、パワハラやセクハラを激減させ、懲戒解雇等の減少に貢献しており、会社にとっても、 我われアコムユニオンは大きな存在といえよう。

 今後も、現場の状況を団体交渉を通じて経営トップに伝え、正当な経営判断がなされるよう、情報発信に努めていきたい。

 「健全な労使関係」とは、何よりも労使双方が相手を尊重して信頼することであり、決して恨み辛みでいがみ合わず、 互いを認め合うことだ。この理念を活動の基礎とすることで、労使双方からの信頼を得られる。

 12年度の活動方針は、「安心して働き続けることのできる職場づくり」、「健全な会社の発展」、「労使協調」について改めて考え、 取り組むこととしており、健全な労使関係を維持し、職場環境の改善や雇用確保、労働条件の改善、組織拡大、コンプライアンスの推進等にも積極的に関わりたいと思う。 節目の10年目を迎えることもあり、職責の重みと責任を十分に理解し、頑張っていく所存である。

 結成当初より支えていただいた連合東京、UIゼンセン同盟、我われに賛同して下さった組合員の方々、 そして9年にわたり中央執行委員長の重責を担った長谷川前委員長にこの場を借りてお礼申し上げたい。

 アコムユニオン 中央執行委員長 小田 基信