ここでは、当院における基本的な診療
(治療) の流れをご説明致しておきます。
但し、ここに書きましたのはごく一般的な場合で、みなさんの病状などによって診療の流れは変わってまいります。
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初診の患者さんにつきましては随時受け付けを致しておりますので、もちろん事前にアポイントをお取りの上ご来院頂いても結構ですし、他の患者さんの診療状況によっては少しお待たせしてしまうかもしれませんが、直接いらしていただいても結構です。
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初診日 |
1) |
腫れや痛みといった急性症状をお持ちの方の場合
当然のことながら適切な処置や投薬によってその症状を消退させることが、先ずは第一目標となります。
その上で、必要に応じた検査やレントゲン写真、口腔内写真の撮影などをさせて頂き、次回のご予約をお取り致します。
通常、急性症状は初診日から3日以内にかなり軽減、或いは消退しているはずですが、3日経っても腫れや痛みが楽になっておられない場合は、次回のご予約日までお待ち頂くことなく、その時点でご連絡を頂戴するようにしております。 |
2) |
急性症状をお持ちでない方の場合
必要な検査や口腔内写真、レントゲン写真の撮影などをさせて頂き、あらためて次回のご予約をお取り致します。 |
2日目
(2日目以降のご来院時には、毎回必ず歯ブラシをご持参ください。) |
1) |
初診時に急性症状をお持ちだった方の場合
処置や投薬後の経過を見せて頂きました上で、症状が安定しておられる方につきましては、2)の方と同じような形で診療を開始させて頂きます。
この時点で、まだ症状が安定しておられない方につきましては、引き続き急性症状を消退させるための処置を続けさせて頂くことになるのですが・・・この時点で初診時の急性症状がまだ残っているというのは、稀なケースだと思います。
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2) |
初診時に急性症状をお持ちでなかった方の場合
通常、以下のようなことから診療をスタートさせて頂きます。
・ 初回にお撮りしたレントゲン写真などをお見せしながら、
お口の現状と今後の治療方針などについて、ご説明致します。
(もちろん、この時点で疑問に思われることがありましたら何でもお尋ねください。)
・ 歯石除去などや歯面清掃等の処置
・ 個々の患者さんに合わせたブラッシング指導
・ 不正な噛み合わせを持つ歯などに対する咬合調整
(噛み合わせの調整)
・ その他
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3日目 |
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一般的な流れとしては、3回目のご来院時には口腔内の汚れの染め出しをさせて頂きます。
これによって、ご自身の目で口腔内のどの部分にどのように汚れ
(歯垢、プラーク)
が残っているのかを確認していただき、あらためてその部分に汚れを残さないようなブラッシングの仕方をお教えし、その上で本格的な歯周治療を開始してゆきます。
ちなみに、「やっているつもりで、できているつもりで・・・実は、できていない。」
というのが、ブラッシングです。
正しいブラッシングさえできていれば、そう簡単にお口の中に虫歯や歯周病といった病気ができるはずはないのです。
4回目以降の治療を成功に導くために、ブラッシング指導は歯科治療における基本中の基本なのです。
そして、お口の健康を取り戻して頂いたのち、二度と歯科疾患に侵されないためにも、正しいブラッシングの励行は必要不可欠なのです。 |
4回目
以降 |
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通常、4回目からは歯周治療と並行して、みなさんのお口の状況に応じて必要な処置を開始してまいります。 |
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以上が、当院における基本的な治療方針とその流れということになるわけですが、「健康な歯は、健康な歯周組織 (歯茎と骨)
の上にこそ成り立つ。」・・・きちんとした補綴処置
(虫歯の治療や欠損部分の回復処置など)
をするためにも、歯周組織の健康は必須条件なのです。
しっかりとした建造物を作るためには、先ずはしっかりと地盤固めをしておかなければならない・・・ということですね。
こういった意味合いから、「歯周病をお持ちの方には、歯周病治療から始めてゆく。」
というのが、歯科医としての私の基本姿勢であり治療方針でもあります。
したがって、インプラントも含めて1本でも歯をお持ちの方につきましては、そのレベルにもよりますが、通常、当院ではブラッシング指導を含む歯周治療からスタートすることになり、取り戻して頂いた健康な歯周組織の上に、個々の歯に対するしっかりとした処置をさせて頂くということになります。
ちなみに・・・我が国においては、成人の80%以上90%近くが、歯周病に罹患していると言われており、それだけでなく最近は若年性の歯周病も増加傾向にあります。
きちんとした歯科治療を私にさせるために、そして治療後の健康な状態をしっかりと維持管理し続けていって頂くために、正しいブラッシングの励行は必要不可欠なのです。
もちろん、歯周病治療を行っている期間中、虫歯になってあいている穴に食べ物が入ったり冷たいものや熱いものによって痛みが誘発されたりしないよう仮に封鎖しておく、或いは、笑った時に前歯が歯抜け状態にならないよう仮歯を作るといった処置は、必要に応じてさせて頂きます。
とにかく、きちんとした歯科治療を行うにあたっては・・・ 1) あなたのお口に合った正しいブラッシング法をマスターして、日々それを励行していただく 2) 私達が、適切な処置をさせていただく
・・・この両輪がしっかりと回っている歯周治療が、必要不可欠だということですね。
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