@

まず、最初から難しい食べ物には、挑戦しないでください。最初から自転車に乗れる子供はなく、みな練習を重ねることによって乗れるようになるのと同様、入れ歯という道具を使いこなすには、そのための練習が誰にでも必要なのです。

A

慣れるために、洗浄と就寝時以外はできるだけお口の中に入れておくよう心がけて下さい。

B

ただし、入れ歯による痛みが出た場合は決して我慢せず、その場ではずします。
そして、毎日でも結構ですから調整におこしください。

C

痛みがあり、調整にいらしていただく場合、その場でいらしていただけるのであれば入れ歯を 入れたままで結構なのですが、「今日は無理なので外しておき、明日歯医者へ行こう」 というような場合には、いらしていただく最低4時間、できれば5時間前にお口の中に入れ歯を戻し、その状態にてお越しください。

D

痛みを我慢して入れつづけていると、その部分の歯ぐきに傷ができてしまいます。傷は腫れて、いっそう入れ歯が強く当たり痛みと傷そのものを大きくしてゆきます。その結果、入れ歯を外しっぱなしにして傷が治るのを待たなければならなくなったり、傷が当たらないようにするために大きくその部分を削り取る必要が出てきたりします。大きく削り取れば、傷が治った段階ではそこにすきまができることになり、これはこれで、また困ったことになります。

E

確かに、入れ歯の噛む能力には限界があります。しかし、その能力を最大限に発揮させ、あなたにその入れ歯を快適に使っていただけるようにするのが、我々の役目なのです。
まずは我慢したり遠慮したりせず、何でも、どんなことでもおっしゃってみてください。
それが、入れ歯を使って快適に暮らしていただく日への最大の近道なのです。