私たちの歯の中には、神経と血管が入ってます。 そしてその神経は、痛覚 (刺激を痛みとして感じる感覚) しかもっていません。「冷たいものがしみる」 という時も、歯自体は痛みしか感じていないのです。 しかし、歯の周囲組織(歯ぐきや舌、ほおの粘膜)は、口の中にあるものが冷たければ、それを 「冷たさ」 として認識できるので、歯は単に痛みしか感じていないにもかかわらず「歯に冷たいものがしみている」と、脳が判断するのです。歯自体は、どんな外来刺激に対しても「痛み」だけしか感じることはできないのです。


 「そんな痛みを感じる歯の神経なんて、最初っからなければいいのに・・・」と私におっしゃった方が、過去何人かおられました。はたしてそうなのでしょうか!?これについては、次項の
 「神経はなぜ必要なのか」 の中でお話することに致しましょう。