138mの宇宙 〜宇宙の歴史を実感する〜

宇宙の歴史を138mの長さで表すと...

  公開:2011年6月30日〜
更新:2013年4月23日  *137m→138mに変更しました

「星のゆりかご」 東京大学国際高等研究所 数物連携宇宙研究機構 吉田直紀先生のwebsite より引用させていただきました。
(先生から、画像の引用の許可をいただいております)

 宇宙の歴史は138億年と考えられている。これを1年に置き換えると、100年は0.23秒。私の人生は0.12秒で、時間としては多少実感できるが、どうも今一ぴんと来ない。そこで、138億年を138mに置き換えてみた。138mというと、ワールドカップが行われた埼玉スタジアムの平地部分の端から端までが同じ位だと思う。

 ビッグ・バンを0m:出発点とすると、水素原子の誕生は30万年後:3mm、ファースト・スターは3億年後:3m、原始銀河の形成は10億年後:10m、地球の誕生は46億年前 (宇宙誕生から92億年後):92mである。つまり、地球の歴史は46mだ。

 そこで、地球の歴史を46mの長さで考える。50mプールを想像してみて欲しい。今度は、 現在を0mとして振り返ってみよう。ちなみに、138mの宇宙:46mの地球の歴史では、1mmが10万年である。

 月の誕生は、45億5000万年前:45.5m手前、原始海洋・生命の誕生は40億年前:40m手前、光合成をする生物誕生は32億年前:32m手前、真核生物の誕生は21億年前:21m手前、超大陸の出現は20億年前:20m手前、多細胞生物の誕生は10億年前:10m手前、大規模な氷河期は8〜6億年前:8〜6m手前だ。

 古生代は、5億7000万年〜2億5000万年前:5.7〜2.5m手前。三葉虫は5億3000万年前:5.3m手前、アンモナイトは4億年前:4m手前、爬虫類が出現し、昆虫が拡大したのは3億年前:3m手前。

 中生代は、2億5000万年〜6550万年前:2.5〜65.5cm手前。この時期に恐竜が出現し、全盛期は1億前:1m手前、6550万年前:65.5cm手前に絶滅した。つまり、恐竜の歴史は1.85mもあった。

 霊長類の出現は、6550万年前:65.5cm手前、アウストラロピテクスの出現は400万年前:わずか4cm手前である。旧石器時代は、200万年〜1万2千年前:2cm〜0.12mm手前、古代文明は数千年前:0.05mm手前、西暦は0.02mm手前から開始している。つまり、この2000年の歴史は、宇宙の歴史137mの内の0.02mm(髪の毛の1/4位)に過ぎない。

 産業革命は、250年前:0.0025mm(2.5um)、つまり、100年が1um、第二次世界大戦が終わったのは66年前だから、0.66umで、淋菌並だ。これでは小さすぎるので、地球の歴史を46mから100倍して4.6km(新宿で総武線に乗って、市ヶ谷を少し超えたあたり)にしても、2000年の歴史は2mmで産業革命は0.25mm、人の一生80年は0.08mm。 恐竜は185m存続したが、人類ははたしてどこまで存続できるのだろうか.....

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