暗視スコープ
電子の力の恩恵を眼視で
公開:2026年4月12日〜
更新:2026年4月20日
*公開開始、内容追加・訂正中
今は小型撮影望遠鏡が大人気だ。口径わずか4cm程度、片手で簡単に持ち運びでき、しかも低価格なのに、少し前までは何百万円も機材に投資し、熟練した技術でやっと撮れたような写真が、いとも簡単に撮れてしまう時代になった。しかし、趣味は課程を楽しむものでもある。某CMの 「面倒だからいいんだよ」 だ。また、電子補正にはちょっと疑いも持っている。撮影望遠鏡本体にメジャーな天体の模範画像情報が入っていて、それを元に撮影画像を補正しているのではないか、ということだ。つまり、当社の望遠鏡は、こんなに凄い写真が撮れますよ、と宣伝し、購入した人に、こんな写真が撮れた、と喜ばせるというカラクリ。しかし、この類いのモノは、一通りメジャー天体を撮ったら飽きてしまうように思っている。
このような電子技術で電子アイピースをと望んでいるが、まだ登場したばかりで黎明期。撮影望遠鏡もそうだけど、結局ネットの画像を見ているのと大差ないのではないか、と思ってしまう。ところが、暗視スコープを望遠鏡に接続して成功している方がいる。以前、楓林舎で見せてもらった時は、淡い散光星雲が今までに見たことが無い濃さで見え、バラ星雲などは、思わず「おー」と声が出てしまった程だ。しかし、使用できる暗視スコープは軍用の第3世代(gen.3)以降のもので、個人輸入禁止。そして高級望遠鏡が買えてしまう程高価、望遠鏡の接続アダプターも特注しなければならず、おいそれと手が出ない。
ところが昨年、とある方から「どうぞ」と譲っていただいた。しかも軍用のgen.3だ。日本語の取説もあり、違法個人輸入とかの類いでは無いが、一応メーカー、機種は伏せ、画像もぼかした。顔面にしっかり装着するベルト、4×の望遠レンズ、ケースなども揃っている。ネットで検索すると、まるでサイボーグ、SF映画のようなものがヒットした(右上)。
イメージ
星空を見ると、オリオン座全景どころか、冬の大三角までも一望でき、実視野は50°程ありそう。 驚異的満天の星空で、テレコン・ビノどころではない。しかも肉眼で一等星が薄雲超しにやっと見えるような空でも、まるで晴れた日の空のように星が見える。これなら望遠鏡アダプターも?と頭を過ぎる。どうしようか....
4×レンズを装着して見ると、実視野は12〜13°位。ヘルクレス座を見ると、台形はすっぽり視野に入り、M13が見える。望遠鏡をこれで覗いてみたら、何と問題無く合焦した! あの長大な接眼アダプターはいったい何だったのだろう。それ程、機構に違いは無いように思うのだが。
それでは、と実際に望遠鏡でコリメート接続で見てみると、100倍程度でもエスキモー星雲の内部構造が見えた。では、とHβフィルターを装着して馬頭を見てみたら、沈む手前だったせいか確認できなかった。これから散光+散開星団をあれこれ見てみようと思う。でも、やはりメイン観望にはならないなあ。でも、これはこれで十分楽しめる。