小泉文夫

偉大な彼の功績は、我々の文化遺産です。

  公開:2010年2月14日〜
更新:2010年2月21日 *内容を一部追加・変更しました。

  写真:キングレコード 民族音楽集大成 KSCC-5131〜80 (50枚組LP) 解説書より

 かつて、偏った西洋音楽教育一辺倒だった日本に一石を投じ、民族音楽の素晴らしさを紹介してくれたのが、小泉文夫氏でした。彼の功績無くしては、現代の我々の音楽状況はありえません。彼の残した膨大な資料こそ我々の貴重な文化遺産であり、我々は、これを後世に伝えていかなければなりません。

 彼の録音した音楽は資料として貴重なだけでなく、音楽そのものが大変魅力にあふれ、極めて傑出しています。大変残念なのは、これらが、常時CD等として入手、聴ける訳ではなく、限定出版・音大資料向け、等で提供されている事です。これらの魅力あふれた音楽が、常時我々の耳に触れられるよう、強く望んでいます。

 彼が長年関わったFM放送番組で、「世界の民族音楽」というものがありました。魅力あふれる各国の民族音楽を紹介するのみならず、大変な労力のフィールド・ワークで得た、大変貴重な事柄が、惜しげもなく述べられていました。しかも、大変難しい内容を、とてもわかりやすく説明・紹介されていて、これも、彼の卓越した能力・才能の成せる技でした。この番組も大変貴重な我々の文化遺産であり、残し、伝えていかなければなりません。

 NHKにテープが残っているのかどうか不明ですが、是非、再放送し、現代の若者世代にも、一人でも多く、この番組を聴いていただきたいと願っています。

世界の民族音楽・放送リスト

 400番組以上、録音があります。2010年2月から、毎日、カセットからCD-Rへ落としています。全リスト作成完成までは、2年以上かかると思います。ただし、コレクターではないので、全て揃っている訳ではありません。また、初期の放送録音は友人のKH 氏が行っており、彼のものをダビングさせていただいています。なお、初期の録音には、データが不明・不正確なものがあります。

          KS-1. ナイルの人と歌 (1)    水野信男 1977年放送 *テープ無し
 CT-1, KS-2. ナイルの人と歌 (2)  古典音楽と近代音楽 ウム・カルスーム追悼記念演奏会とアシュトの演奏会  水野信男 1977年放送
 CT-1, KS-3. ナイルの人と歌 (3)  ヌビアの音楽  水野信男 1977年放送
 CT-1, KS-4. ナイルの人と歌 (4)  エジプトのキリスト教徒、コプトの宗教歌  水野信男 1977年放送
 CT-3, KS-5. 韓国の音楽  小泉文夫 1977年?放送  *録音不完全
 CT-4, KS-6. イラクの伝統音楽 (+イランの伝統音楽・一部)  小泉文夫 1977年12月13日?放送  *録音不完全
 CT-4, KS-7. フィンランド、ルーマニア、その他ヨーロッパの結婚式の伝統音楽 1978年9月20日?  ルーマニア 1978年8月or10月?
     ギリシャ 小泉文夫 1978年2月?  イラン 小泉文夫  以上、全て録音不完全。
 CT-5, KS-8. 民族音楽のなぞなぞ 小泉文夫 1977年・年末
 CT-6, KS-9. 音階について(1)音階と旋律 小泉文夫 1978年1月
 CT-6, KS-10. 音階について(2)音階の理論 小泉文夫 1978年1月
 CT-6, KS-11. 音階について(3)音律、微小音程 小泉文夫 1978年1月

 

小泉文夫・放送リスト

 CT-3, KK-1. アジア音楽の魅力 〜音楽取材の旅から〜 北九州市小倉南市民センター・文化講演会 1977年?2月13日 NHK-ラジオ第1(AM) 1977年?放送

 

民族音楽関係・エチェックリスト

 カセット・テープから、順次CD-Rへダビングを始めました。ミュージック・テープは数百本あり、全て落とすのは不可能かもしれません。

 CT-2, KO-1. アジア音楽祭(香港) 香港のオーケストラ、シンガポールのオーケストラ  1977年春or秋放送

 

書籍リスト (現在所有のもの) - コレクターではないので、全て揃っている訳ではありません。

日本傳統音楽の研究 1
  民謡研究の方法と音階の基本構造

 音楽の友社 1958年第1刷、再販1964年

 

日本音楽とその周辺
  吉川英史先生還暦記念論文集

 「日本音楽の音階と旋法」

 音楽の友社 1973年 第1刷

 

日本音楽の再発見
  團伊玖麿+小泉文夫

 講談社現代新書462 1976年

 

音楽の根源にあるもの

 青土社 1977年10月

 

日本の音
  世界のなかの日本音楽

 青土社 1977年12月

 

エスキモーの歌
  民族音楽紀行

 青土社 1978年5月

 

音楽空想大学

 青土社 1978年9月

 

民族音楽研究ノート

 青土社 1979年3月

 

おたまじゃくし無用論

 青土社 1980年7月

 

呼吸する民族音楽

 青土社 1983年4月

 

音のなかの文化
  対談集

 青土社 1983年12月

 

歌謡曲の構造

 冬樹社 1984年5月

 

フィールドワーク
  人はなぜ歌をうたうか

 冬樹社 1984年10月

 

子どもの遊びとうた
  わらべうたは生きている

 冬樹社 1986年7月

 

技術の時代と歌文化
  小泉文夫、他

 講談社 1983年3月

 

技術の時代と歌文化
  小泉文夫、他

 講談社 1984年3月

 

民族音楽の世界
  小泉文夫著、柘植元一監修

 日本放送協会出版 1985年7月

 

人生を駆けぬけて
  -回想の小泉文夫

 加古三枝子著

 音楽の友社 1985年7月 

 

抄子に教えられて
  - 障害をもつ娘と共に

 加古三枝子著

 草思社 1988年10月

 

世界を聴いた男
  小泉文夫と民族音楽

 岡田真紀著

 平凡社 1995年7月

 

小泉文夫の民族音楽
  カセット16本組

 ラジオたんぱ 1985年8月

付録書籍:民族音楽
  アジアの隣人たちの音楽を中心にして
  (小泉文夫著)

 放送大学教育振興会 1985年8月

 

民族音楽大集成

 キングレコード
 KSCC-5131〜80 (50枚組LP)

付録書籍:民族音楽大集成解説書
  (小泉文夫監修)

        1984年10月

*上記の民族音楽大集成は、キングレコードからリリースしていた、「世界の民族音楽シリーズ」を全集にしたものである。

 提示例は、名盤、東アフリカの音楽。

*また、この民族音楽大集成は、1992年、キングレコードより100枚+ボーナス4枚の104枚CD全集(ケース、解説本付属)としてリリースされた。

 

  絵:小泉文夫氏。青土社から出版していた著作(8冊)の裏表紙より

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