S-JIS[1997-06-22/2002-03-09]

測定できない物は、存在しないのと同じである。

これはとても有名な話です。

例えば「エーテル」は存在するかどうか分からないが、「測定できないので存在しない」。
例えば「運命」は存在するかどうか分からないが、ある事柄が「運命」だったのかどうか測定できないので、存在しない。
例えば「魂」は存在するかどうか分からないが、見ることも触ることも聞くことも感じることもできないので、存在しない。

例えば「月」は存在するが、見えなかったとしても海の満ち引きやら地球の自転やらに影響を与えているので、存在する。
例えば「素粒子」を人間が見ることは出来ないが、物質に衝突すれば(小なりと言えども)物質に影響を与えるので、存在する。

この場合の「測定」とは、人間が見ることが出来るかレベルかどうかではなく、 何らかの相互作用が有るかどうかを表す。
普通「測定」と言えば「どれくらいの相互作用が有るか」を数値の大小で表すものだと考えれば分かりやすい?
例えば体重計は、人間と地球の引力の相互作用を「測定」し、数値で表す。

だから本当は、「相互作用が無い物は、存在しないのと同じである」というべきかな?

例えば「幽霊」が、見ることも触ることも音を出すことも温度を変えることも無いとすれば、 すなわち相互作用が一切無ければ、どうして「存在する」と言える?
逆に見えないけれども音はするとか、温度が下がるとかの現象があれば、「存在する」と言える。 もっとも、その現象が「幽霊かどうか」は、別途調べないといけないでしょうが…。


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