憲法を守り、戦争に反対するパンフ

　　　　　　　　秋村宏　　　

　自衛隊員がイラクへ出発する光景をみていると戦争中のおなじ場面がかさなってくる。打ち振られる日の丸の旗、見送る家族の涙、それらをほめたたえる上官や政府閣僚たち。同調する報道機関。

　これはなんだ！　こんな光景を二度とつくらないために、平和憲法をもったのではないか、と怒りが湧いてくる。

　いま、戦争をしない、という国民の意志がふみにじられようとしている。この時、わたしたちはなにをすべきか。後の時代の人びとに、そのことを問われた時、恥ずかしくない生きかたをしたい、と思う。

　詩と写真のパンフレット『憲法９条とともに―戦争に反対する』（Ａ５判１６頁１部１００円〒１２０円１０部以上〒無料）は、わたしたち詩を書く者の、この時代を生きる一つの証しとして製作、発行（２月下旬刊）するものである。

　月刊詩誌『詩人会議』は、５月号で５００号（１９６３年創刊）を迎えるが、その記念号のなかの一つの企画が、この詩と写真なのである。

　土井大助、南浜伊作、高鶴礼子、わたしをはじめ、２１人の詩人、４人の写真家の共作で、憲法を守り、日本を“戦争をする国にしよう”という流れをとめようとする試みである。

　自由に、新聞、ビラ、雑誌、朗読ほかに役立ててほしい。わたしたちはベトナム戦争の時から、さまざまなパンフをつくってきた。その経験を生かしての詩で、多くのみなさんとともに力をあわせていきたい。