‘シドニーオリンピックを見て’

 「うわ!げっ!すごっ!」

 シドニーオリンピックの卓球を見て、私が発した言葉である。とにかくすごい、すばらしい、といったような言葉しか浮かんでこなかった。

 まず女子ダブルス準決勝。韓国ペアVS中国ぺア(世界No.1ペア)。小気味よく韓国側のカウンターがよく入り、セットオールジュースという手に汗にぎる展開。

 どちらにもマッチポイントがあった。最後は中国ペアがものにしたが、最後まで本当にどちらが勝つかわからない、見ていてどきどきするような内容だった。

 次に男子シングルス。日本の田崎選手VSドイツのロスコフ。田崎選手のペンホルダーながらの両ハンドカウンタースマッシュがすごい。前後の距離が狂ったときははずれてしまっていたが、距離があったときのカウンターの威力はすごかった。

 結局田崎選手は負けてしまったが、見ている側からすれば充分に内容の濃い試合だった。

 さらに男子ダブルス決勝。中国ペア同士の対決だったが、これまたすごかった。
 この試合、片方のペアは世界No.1ペアで、戦前予想ではこのペアが優勝だろうと思っていた人も多いのではないだろうか。しかしダブルスはそう簡単に事が進まない。

 ところ狭しとコートをすばらしいフットワークで動きながら厳しいコースへ打ち返す。そういったラリーが繰り返され勢いを得た若手ペアがNo.1ペアをぐいぐい押していく。

 この試合、結局若手ペアが勢いで押し切った格好となった。試合巧者のNo.1ペアも勢いにはなす術なかったという感じだった。

 最後は男子シングルス決勝。中国の孔令輝VSスウェーデンのワルドナー。もう34歳なんですよね、ワルドナーって。僕が高校生のときに高体連の試合で模範試合を目の前で見たころが10年くらい前なんですが、すごいですよね。30代で決勝に進んだ選手って他の競技でもあまりいないんじゃないかなぁ。

 んでもってこの試合もセットオール。結局孔令輝が勝ったけどこれは若さに負けたって感じでしょうか。さすがのワルドナーも動きが悪かったように見えた。

 TVで卓球を見れる機会が少ないのですが、こういった世界の一流選手の試合って卓球していない人でもひきつけられると思うので、どんどんTVで放映して欲しいなぁと思いました。