「アナニアシヴィリの白鳥の湖」(ニーナ・ウヴァーロフ 他) <★★★★> |
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音楽:アントビオ・ヴィヴァルディ
振付:スタントン・ウェルチ
ニーナ・アナニアシヴィリ
セルゲイ・フィーリン
ドミトリー・ベロゴロフツェフ 他
ヴァイオリンの調べに合わせて、ダンサーが次々に出てきては踊り、消えていく。
衣装が緑、だから「グリーン」???
パンフを買っていないので何を表現したいのかは良く分からないが、見ていてキレイだった。
ニーナはボサボサ髪で最初ちょっと引いた。相変わらず舞台で見るとウェストあたりが逞しい。
古典で見せるほど華やかなオーラは放っていないが、それでも存在感はある。
一昨年『スパルタクス』で史上最高に感動させてもらったベロゴロだが、ちょっと期待はずれ。
彼の素晴らしさはジュテにあると思うのだが、振付にジュテが殆ど無し。一瞬とんだ時は「ハッ」としたがそれだけ。それに対してフィーリンは素晴らしかった。踊りの一つ一つが美しい。彼の美しさばかりが際立った作品だった。
音楽:アフリカン・ミュージック
振付:トレイ・マッキンタイアー
インナ・ペトローワ ・ セルゲイ・フィーリン
エレーナ・パシーリナ ・ ユーリー・クレフツォーフ
ラリ・カンデラキ ・ ドミトリー・ベロゴロフツェフ
ヴァイオリンに変わり、アフリカの太鼓の調べに合わせて次々に出てきては踊り、消えていく。
「グリーン」と変わったのは衣装と弱冠の振付と弱冠のダンサー。
休憩時間なしで上演されても一つの演目として何の違和感も無さそう。
もう少し毛色の違う上演演目を選んで欲しい。
ダンサーはペトロワ/フィーリン組圧勝。
フィーリン、かつて見たことがないような満面の笑顔。妻と踊れて嬉しくて仕方ないのか。自慢の妻なのだろう。ペトローワはこの中で踊っていると際立って美しかった。まずプロポーションが素晴らしい。踊りも清らかで滑らか。笑ったときのオデコの皺が気になったが、見なかったことにしよう。
同じ夫婦組でもクレフツォフ/パシーリナは、踊りも見た目も全然美しくない。プロポーションは日本人体型?ロシアのダンサーを見ている気がしなかった。
ベロゴロ組はカンデラキの顔が怖かった。すっごく怖かった。だからベロゴロもやる気なく淡々としていたのだろうか。
ニーナ・アナニアシヴィリ
アンドレイ・ウヴァーロフ
レッスン場で始まり、レッスン場で終わる。
間に白鳥2・3幕上演。この演出は意味不明。
特に最後、レッスン場で佇むウヴァ様の前に白鳥のニーナが現れるところなんて、安っぽいメロドラマ見てるみたいだった。ウヴァ様の見ているこっちが恥ずかしくなるような初々しい演技と麗しのレッスン着姿を拝めたのは収穫だったが。
演出はともかく、この二人が古典を踊って悪いはずが無い。
素晴らしい白鳥を見せていただいた。
最初レッスン着だったウヴァ様は白鳥の二幕が始まると白い王子衣装に御召しかえ。美しい。そこにいるだけで王子様。なんてカッコ良いのだろう。私はこの人が大好き!と認識を新たにした。
ニーナの白鳥はとっても丁寧で繊細。暖かな雰囲気の白鳥だった。ファジェーチェフのバレエ団のコールドが下手糞で邪魔だったのが残念だが、ニーナの素晴らしさが際立っていた。
* 東京文化会館 *
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