2004年04月30日

「マラーホフの贈り物Aプロ」(ウヴァーロフ他) <★★★★>
Aプロ二回目。ウバ様も姐さんも調子が戻ってきて、一安心。
そして、今日一番良かったのはヴィシ&メルクリの「ロメジュリ」。こんなに清らかなヴィシは初めて見た。
*


■ 第一部 ■

 「シンデレラ」よりアダージオ 

ポリーナ・セミオノワ
ウラジーミル・マラーホフ

この演目は安心して夢の世界に浸れる。
ポリーナちゃん、本当に素敵なバレリーナになった。


 ラクリモーサ

ライナー・クレンシュテッター

二回目見ても飽きない。クレンシュテッターがこの演目を選んだのは大正解。
日本のファンの心をがっしり掴んだに違いない。

 「ロメオとジュリエット」よりバルコニーのPDD 

ディアナ・ヴィシヨーワ
アンドレイ・メルクーリエフ

初日はサポートが危なかったが、今日はサポートもバッチリ。
この二人のロミジュリは傑作だと思う。
美しくて、また涙が出た。
メルクリエフ、ヴィシといい「眠り」のポリーナちゃんといい女性を美しく見せることが出来る
貴重な存在かもしれない。
いやぁ、良かった。心が洗われた。

そして、マクミラン振付よりラブロフスキー振付の方が私は好きだと認識した。

 アヴェ・マリア 

サンドラ・ブラウン
デズモンド・リチャードソン

初日に同じ。

 「白鳥の湖」より黒鳥のPDD 

ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ

初日とは打って変わって素晴らしい出来だった。
テンポの問題があって、ウヴァ様のヴァリエーションはイマイチの部分もあったが、
それでも初日に比べれば天と地の差。
「決めよう」という意思を感じ取れた。(初日は完全に流していた)
そして、姐さん!まさに黒鳥。
初日には感じられなかった「私が女王よ!」の威圧感がビシビシ感じられた。
あなたはそうじゃなくっちゃ!
ウヴァ様を蹴散らしかねない迫力があり、またウヴァ様は力強いバレリーナに引っぱられ踊りが良くなるタイプなので、今日の「黒鳥」は心を打つ素晴らしい作品だった。

■ 第二部 ■

 バレエインペリアル 

ウラジーミル・マラーホフ
ディアナ・ヴィシヨーワ
コリーム・ヴェルディユ
東京バレエ団

マラーホフ、初日の憔悴振りにはちょっと驚いてしまったが、今日はペース配分を掴んだのか、無難にこなしていた。
途中ヴィシが脚をケガした?と思う瞬間がありヒヤっとしたが、大丈夫だったようだ。
それにしても、長い演目だ。


■ 第三部 ■

 ライモンダ 

ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ

初日同様、素晴らしい作品でした。あと足りないのはマントだけ。


 「ソロ」 

デズモンド・リチャードソン

初日と同じ。


 「眠れる森の美女」よりグランPDD 

ポリーナ・セミオノワ
アンドレイ・メルクリエフ

本当に可愛い二人。
「眠り」のPDDは見ていて退屈な踊りだが、この二人に関しては見ているだけで幸せ。
パートナーリングも初日よりは良かった。
メルクリに一切笑顔が無いのが気になるが、そんな初々しさも好感度大。
この二人、バレエ団の垣根を越えて、今後も是非組んで欲しい。


 「海賊」より奴隷のPDD 

コリーヌ・ヴェルディユ
ライナー・クレンシュテッター

どんなに良い踊りをしても、演目的にどうしても地味に見えてしまう。
やはりアリのPDDを踊って欲しかった。


 ヴォヤージュ 

ウラジーミル・マラーホフ

今日も素敵でございました。


*

フィナーレ

今日は姐さんが優しくメルクリに微笑んでいて、安心した。
初日はメルクリが怯えているんじゃないかと心配だったもんで。

* 東京文化会館 *


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