「マラーホフの贈り物Bプロ」(ウヴァーロフ他) <★★★★★> |
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今日は物凄いものを見せてもらった。それはマラーホフの「コート」。
ウヴァ様&ステパネンコ姐さん目当ての私だが、マラの神懸り的な踊りの前に彼らの魅力も霞んでしまった。完全無欠の「コート」がこんなに凄いものだったとは、、、。こんな凄い踊り、チケット買えば見られる、というものではない。初日はトラブルがあったし。最終日も見に行って本当に良かった。
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■ 第一部 ■
ポリーナ・セミオノワ
アンドレイ・メルクーリエフ
爽やかな春風のようなお二人。
初日よりも確実に踊りに進歩が見られるところに、若さと誠実さを感じる。
二人とも格段に表情が豊かになっている。特にメルクリエフ。ポリーナと踊るのが嬉しくて仕方ない、といった感じ。実際、カーテンコールではメルクリはポリーナにラブラブ光線を送っていた。彼がポリーナの手の甲にキスをしようとしたところ、タイミング悪くポリーナは袖に引っ込んでしまい、玉砕。(チュっとはしてたけど。本当はもっと見詰め合って、うっとりしたかったに違いない)
ライナー・クレンシュテッター
4回目。さすがに飽きたけど、彼の踊りは美しい。
サンドラ・ブラウン
デズモンド・リチャードソン
同じく4回目。飽き飽き、と思うかと思いきや、今日が一番踊りにキレがあった。
二人の最終日にかける気合を感じた。
ディアナ・ヴィシニョーワ
ウラジーミル・マラーホフ
マラーホフ、手紙を書いている最中、まるでラブレターでも書いているかのようにニヤニヤしている。これって変じゃない?何度見ても「マノン」に見えない二人だった。
ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ
ステパネンコ姐さんの脚のトラブルにより、演目変更とのこと。
初日のラバヤで踊りにくそうにしていたのはやはりケガだったのか。大きなケガでないことを願う。
ウヴァ様、Aプロでは金髪の鮮やかさが目に付いたが、今日はそうでもなかった。演目変更なんだから、マント背負ってくれれば良いのに、、、。
■ 第二部 ■
ウラジーミル・マラーホフ
ディアナ・ヴィシニョーワ
ポリーナ・セミオノワ
コリーヌ・ヴェルデイユ
マラーホフの身体のラインは本当に美しい。何度見ても見惚れてしまう。
ヴィシニョーワとマラーホフ、バランシンを踊ったら案外合うかもしれない。(除く・チャイコ)
■ 第三部 ■
ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ
ウヴァ様は漁師さんではなく、ギャングのボスだということが判明。(パンフレットには漁師と書いてあるぞ、NBSさん)
今日はリフトもまずまず決まって一安心。
姐さん、私はこの人が本当に好き。昨今の人間離れしたプリマたちと比べると人間臭さ溢れるプロポーションだが、ボリショイの迫力と威厳が感じられる。存在感ではヴィシもポリーナも足元にも及ばない。まさに彼女こそ「ボス」。
コリーヌ・ヴェルデイユ
ライナー・クレンシュテッター
初日より踊りにメリハリがついて、見ていて楽しかった。
コーダのフェッテでは二人とも1/4回転ずつずらして回るワザを見せていた。(バレエフェスでバルボラちゃんがやったやつ)。しかし、このワザって難しいの?あまり見栄えしないと思うんだけど。
カーテンコールのライナー君の笑顔がとーっても嬉しそうで爽やかだった。「はじめての日本で頑張りました〜。みんな、有難う〜」と言っているようだった。
アンドレイ・メルクーリエフ
奇跡のように美しいマラーホフの太陽神、全身黒づくめでイカしたウヴァ様を見た後にメルクリを見ると”凡人感”が際立つ。そこが彼の良いところだけど。和んだ。
サンドラ・ブラウン
デズモンド・リチャードソン
やっぱり二回見ても、「アヴェ・マリア」との違いがよく分からなかった。
ウラジーミル・マラーホフ
すごい!凄すぎる。ブラボー。
見ていて、口が半開きになって思わず「すごい」と呟いてしまった。まさに空中遊泳。
その上、彼はポーズが美しい。ストロボの度に同じ高さの美しいジュテを跳ぶんだから、凄すぎる。ただ跳ぶだけなら他にも踊れるひとはいるかもしれないが、こんなに美しく、非現実世界を見せてくれるダンサーはマラーホフ以外考えられない。
カーテンコールにて、マラーホフの満面の笑み。ご本人も納得の「コート」だと思うが、踊りの出来以上にその感動を観客と共有できたことを喜んでいるように見えた。彼の温かいお人柄に包まれて、幸せな気持ちになれた。
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以上、二週間のマラーホフ座長公演、とても楽しめました。
今年のGWは素敵な思い出がたくさん出来た♪
欲を言えば、A/Bプロとだぶった演目が多かったので、そこは工夫して欲しかった。
* 東京文化会館 *
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