ギエム・コンテンポラリーを踊る(ギエム&ナン&トレヴィット)<★★> |
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ラッセル・マリファント振付のコンテンポラリー作品。
私は鑑賞暦が短く、コンテンポラリーは苦手です。ですから自分の鑑賞眼には全く自信がありません。その上で率直に感想を述べてしまうと、今日の公演はあまり面白くなかったなぁ。上演時間が短くて肩透かしなところもあったし。この公演内容(演目&上演時間)でゆうぽうと(大バコ)+あのチケ代はギエムなればこそ、と思いました。本当はもっと小さい会場で舞台と客席が密着しているハコの方がこの公演の良さが生きたんじゃないかなぁ。もっと間近で見ていたら印象が変わったかもしれません。
今日の鑑賞目的は”『ベラ・フィギュア(2003年バレエフェス・ギエム&ニコラ)』の感動をもう一度”でした。一流の人が踊るコンテンポラリーの素晴らしさに触れコンテに開眼しようと目論んでおりました。でも今日の公演からはあの時感じた「目から鱗」的なものは感じなかった。パンフも買わず、予備知識もあまり持たずに見た私がいけなかったのかなぁ、、、。彼らなら視覚的な身体の動きのみで感動させてくれると思ったもんで、予習をサボってしまいました。
◆ 『 トーション 』
マイケル・ナン
ウィリアム・トレヴィット
「無重力状態の柔道の組み手」みたいでした。
音楽はスペースマウンテンみたいな感じ。
重力がある世界で無重力を感じさせるんだからその点は凄いことだけど、その動きに美しさや魅力を感じなかった。
◆ 『 TWO 』
シルヴィ・ギエム
これは文句無くカッコ良かった!
ギエムが女格闘家みたいだった。
狭い四角いエリアの中のみで踊るため、神を呼ぶ巫女にも見えた。
照明のせいだと思うけど、ギエムの手の動きに残像が見えた。神々しかった。
非常に短いソロだったけど、ギエム様、圧巻。
◆ 『 ブロークン・フォール 』
シルヴィ・ギエム
マイケル・ナン
ウィリアム・トレヴィット
リフト博覧会みたいでアクロバティックなんだけど、スピード感やメリハリに欠け同じ動きの繰り返しが単調に感じてしまった。本当はもっとギリギリの線でスリリングに踊る振付なんじゃないかなぁ、と思ったり。なんか安全ネットが張り巡らされている気がして、迫力に欠けた。最後にギエムが一人で踊るところが一番魅力的だった。
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『TWO』はギエムのカリスマに溢れ魅力的でしたが、『ブロークンフォール』はギエムの特殊性や素晴らしさを伝える振付では無かったような気がしました。ナン、トレヴィットとのコンビネーションは悪くなかったと思いますが、私の期待値が大きすぎたのかもしれません。『ベラ・フィギュア』で見た体重を全く感じさせない浮遊感を思い出し、「ニコラとだったら、、、」とふと思ってしまいました。
* 五反田ゆうぽうと *
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