西洋医学での動物の眼科治療に限界を感じた事例と提案


当院では白内障手術を含む一通りの眼科手術を実施していますが、西洋医学を用いた動物の眼科治療の限界や、長期投与による 薬の副作用の心配を感じた事例について、ここではご紹介いたします。


■事例1:緑内障

緑内障治療において、手術が出来ない(全身麻酔が不安等)・内科療にて点眼または内服薬投与でも眼圧があまり下がらない、
あるいは内服薬の副作用のため長期投与が続けられない(緑内障時の眼圧降下内服薬は多々ありますが、
長期投与で副作用が生じる薬があります)など。

このような場合に漢方薬を併用すると、当院では80%近くの症例で眼圧が10〜20ぐらい下がり、副作用も少ないため長期投与を行い治療に当たっています。
ただ漢方薬は人間と同様に動物の「証」により内容が変わりますので、ある仔に効果があっても別の仔には効くとは限りません。そのため注意が必要です。


■事例2:眼内出血

出血の原因にもよりますが、西洋医学では内科的に治療する場合、止血剤やステロイド剤などを使うことが多いです。
ただ、一時的には出血が止まっても、再発して出血してしまう仔・また出血素因がある仔などに長期的に予防の薬を与えることは人間同様心配です
当院ではそんな動物たちのため、西洋医学の薬の代わりとして、その動物の証に合った漢方薬をご用意しております


■事例3:眼内炎によるフィブリン析出

眼球内は色々な原因で炎症が起きます。その炎症の結果、フィブリンというもやもやした白いものが眼内に発生し、多くなると視力低下の原因になったり、 緑内障の原因となったりします。
こんな時、一般的には外科的に眼内を洗浄するか、西洋医学の薬でt-PAという薬(たいへん高価)を全身麻酔下で眼房内に注入するという治療があります (静脈内に投与する方法もあります)
しかし初期であれば、証に合った漢方薬を与えることにより、多少時間はかかりますがフィブリンが無くなることがあります


■事例4:結膜炎

感染性結膜炎を繰り返すような仔は、一般的には原因を調べ抗生剤点眼、ドライアイなどが原因であれば、涙液対策を行いながら治療します。
しかし、中には繰り返し感染などが再発する場合もあります。
そんな時、インドの眼洗浄液(アーユルヴェーダ)を使用すると再発の頻度がぐっと下がります
この眼洗浄液には抗生剤は含まれておりません。効果の要因として、殺菌作用があるためだと思われます。
安価なのでお困りの方は是非お試しください。不思議な薬です。


■事例5:眼底血流

オゾン学会でも発表されていましたが、当院でも何頭か効果があった仔がいました。
西洋医学では網膜の病気など眼底血流量が少なくなって眼病変を発症した時には、ニコチン酸トコフェロール・フラボノイド・アスタキサンチンなどの薬を併用しますが、どれも特効薬ではありません。
オゾン治療も特効薬ではありませんが、オゾン治療を併用した仔は使用する前と比較しても調子がいいように感じられます当院では、オゾン療法と漢方薬を併用する事により、網膜変性症などで眼底検査では視力維持が数か月と診断された動物が、1年以上視力維持できている仔が何頭もおります。


■事例6:角膜病変

難治性の角膜疾患は、だいたいは手術をすることによりある程度は回復します。
当院でも角膜手術は各種行っておりますが、動物は人間と違い、全身麻酔をかけないと手術を行えません
手術を行う理由は様々ですが、全身麻酔をかけることが出来ず、手術ができない仔も実際にいます
このような場合、西洋医学では目薬などで現状維持するのが一般的ですが、 ある角膜疾患に関してはホメオパシー・ホメオトコロジーなどの薬再生医療の羊膜成分点眼薬を使用することによって良くなることがあります
よろしければ一度当院へご相談ください。


以上、他にも色々とありますが、眼科治療の場合、理論的には9割方は西洋医学の治療で解決できると思います。
しかし一番の問題は、人間では局所麻酔で白内障の手術などが行えますが
動物では白内障の手術はもちろん、殆どの眼科手術に全身麻酔が必要です

ここで問題になるのが、全身麻酔が出来ない状態となった動物を、どうやって治療するか。症状をおさえるか。副作用が不安な西洋医学の薬を長期飲ませるか。…などです。
そんな時、西洋医学以外の治療を考えてみてはいかがでしょうか?
どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。