花輪線 竜ヶ森

 ご存じの通り、信号所だった所を季節のみ旅客扱いする、臨時停留所。 赤坂田と共に、かって86の重連で有名でした。
 当時は、線路脇の草いきれのする、刈り取られた雑草の上をとぼとぼと歩き周り、小鳥のさえずり以外 何も聞こえない 初夏の静寂の中を、のんびりと列車が来るのを待つのでした。
 やがて、微かなドラフトの音と共に、だんだん大きくなってくるが、先頭のロコだけが音を出しているようで、なだらかな周りの山々へ吸い込まれてしまって 思いのほか静かに あっけなく通り過ぎて行きました。そしてまた、元の静寂が戻って来るのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このフイルムもご覧の通りひどい状態です。白抜け以外、フイルムより、印画紙の方が長持ちしそうです。