GPS専用TNCのMU101は、ナビトラには便利なTNCですが、その反面色々な処に制約があります。その制約を少しでも外してみようと、TAPRのファームウエア、TNC2 1.1.8と、UIDIGI β 6を走るように改造してみました。詳細につきましては、HJ誌 No.101号にて公開される予定です。
最終更新日:2001.1.27
MU-101にはTMP-Z84C015が使われ、GPSレーシーバー用の専用シリアルコントローラを載せ、512KBのROMを積んでいます。モデムもちょっと特殊な専用の物がついています。ファームウエアはタスコの物が乗っているようですが、MU−101にカスタマイズされた専用品になっています。そこで、よりTNC2クローンに近づけるために、また、TAPRのファームウエアの移植が簡単になるようにハードウエアを改造します。改造するのか以下の場所です。
改造箇所 | 改造内容 | ||
27C256/ROM | 1pin(Vpp) | 28pin(Vcc) | 短絡 |
TMP-Z84C015/CPU | 51pin(SYNCB) | 77pin(TO3) | 短絡 |
カスタムLST/TXX | TGT0110Q 12pin | Q24 コレクタ | 100KΩで接続 |
TAPRのファームウエアをTMP-Z84C015で動かすにはI/Oポートアドレスにパッチを入れねばなりません。また、TMP-Z84C015を初期化するスタートアップルーチンも必要です。ROMのパッチは「118.dif」、スタートアップは「tnc5.hex」です。ROMの作り方は最後をご覧ください。
ファームウエアのパッチ情報 | 118.dif |
スタートアッププログラム | tnc5.hex |
TAPRのファームウエア同様にプログラムのパッチが必要です。もっとも、その前に、UIDIGI.BINを自分用に書き換えなくてはなりません。UIDIGIについてはこちらのサイトをご覧ください。ROMのパッチは「mu101.dif」、スタートアップは「tnc6.hex」です。ROMの作り方は最後をご覧ください・
ファームウエアのパッチ情報 | mu101.dif |
スタートアッププログラム | tnc6.hex |
ROMは秋月のAKIROMライタで焼きます。まず、ファームウエアがHEXファイルならバイナリファイルに変換します。そして、patch.exeでパッチを当てます。AKIROMライタでパッチを当てたバイナリファイルを読み込みます。その後、tnc5.hex/tnc6.hexのHEXファイルも読み込みオーバーライトさせます。そして、ROMに書き込みます。パッチの当たったファームウエアにスタートアッププログラムが組み込まれROMが完成です。
以上、簡単ですが、ROMの作り方です。詳細は、HJ誌 No.101号でどうぞ(^^;)
TNC2 1.1.8 では、BTEXTなどで漢字が使えません。そこで、漢字が使えるタスコ1.1.5TJ系のファームをMU-101で使えるように改造してみました。ちなみに、MU-101オリジナルもタスコ1.1.5TJ系ですが、MYALIASなどのコマンドが使えません。元になるファームのバージョンはTNC22です。これ以外のファームは恐らく使えません。ROM作り方は上記の「ROMの作り方について」と同じです。いかに、TNC22のROMを入手するのがポイントですかね?昔は売ってたそうですけど・・・ (これは誌面には載りません)
ファームウエアのパッチ情報 | tnc22.dif |
スタートアッププログラム | tnc7.hex |