整形外科に関連したちょっと役に立つ医学コラムを掲載していきます
陥入爪(まきづめ)の矯正術について
「陥入爪(まきづめ)」は、彎曲した爪が周囲の肉に食い込み、細菌感染を引き起こし痛みを伴う爪の変形です。

特に足の母趾の爪に発症することが多いようです。
放置していると細菌感染を繰り返して、爪の彎曲がさらに進行して病状が重くなることもあります。
先の尖った細い靴を履いたり、元々外反母趾がある人に発症しやすいと言われていますが、原因不明の事もあります。

以前は、細菌感染を繰り返して変形が進行した陥入爪に対しては、外科的に爪を部分切除する治療法が主流でした。
この方法では一時的に爪の炎症が治まるので痛みも無くなるのですが、爪の幅が狭くなるため見かけが悪くなったり、爪がさらに彎曲を引き起こし、元の病状よりも重症化する例が多々みられました。

そこで最近では爪の彎曲そのものを治す目的で、「爪の矯正」という手術をする事が多くなってきました。
手術といっても、弾性の強いワイヤーを爪に通すだけです。
爪に沿って刺入されたワイヤーがもとに戻る力を利用して爪の彎曲を矯正するわけです。
足の趾から伸びた部分の爪にワイヤーを通すだけなので、痛みを伴う事も無く、したがって麻酔も不要です。
手術はごく簡単で、外来でもほんの数分で出来ます。

ただし、この「爪の矯正」には保険が効かないため自費となります。
またゆっくりと自然に爪を矯正するため、時間がかかるのという点をご承知下さい。

いずれにしても「まきづめ」でお悩みの方は一度試してみる事をお勧めします。
当院でも「爪の矯正」は随時おこなっていますので、詳しい事は直接ご連絡下さい。
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