■隠岐・海士(あま)町の動物ボランティアが、繁殖しては迫害されることになる猫たちに心を傷め、獣医師や町役場その他に働きかけて、不妊手術一斉実施にこぎつけた。町もその熱意にうたれ、手術の必要性を認識して、獣医師の招請費用10万円を支出することにした。
(山陰中央新報・2004年7月13日)
■これは前代未聞の出来事です。
本年1月報道の「森山町が不妊手術実施」という件も、前代未聞の朗報と捉え、周知を図ってきましたが、引き続き朗報を得られるとは予想もしていませんでした。
■このことを知ったのは、当会今後の一活動として不妊手術をという相談を、獣医師山口武雄先生にお願いした時、6月初めのことです。「今、隠岐から頼まれている。行政が補助もするそうだ」と話され、数日後に資料も送って下さいました。
■それは、隠岐・海士町のボランティア松田順子さんのお願い状と、町が全戸配布した「ねこの不妊去勢手術のご案内」と題するチラシでした。それには「繁殖力の強さが猫の不幸を招く。飼い主の便宜を図るため獣医師を招く。今回の低料金は獣医師の好意により実現した。何度もはできないのでこの機会を利用して」と懇切な説明、裏面に「ねこと付き合うルール」という啓蒙の文章も付いています。 行政を動かす熱意と、率直に理解して動かされるハートが行政に在った、特筆すべき件となりました。
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