オーディオ日記 第50章 幸せのひと時(その3)2020年8月21日


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Bluesound Node 2iの導入(その3)

さても人間というものは楽な方へ楽な方へと流されるものであると再認識する。Bluesound Node 2iにおける「BluOS Controller」の操作が本当に極楽なのだ。当初は若干の戸惑いもあったが慣れるにつれて本当によく出来たリモコンソフトであると改めて感じる。

PCオーディオ等におけるリモコンソフトの操作性(と機能の万能性)には爾来とことん拘ってきたという自負もある。だが、それらの経験値を踏まえても尚このBluOS Controllerの出来は秀逸だと思う。

率直に云えば、購入段階でのNode 2iのBlusOSのバージョンが最新ではなかったことによる幾つかの不都合にも遭遇(注記1)した。だが、このBluOSそこそこの頻度で更新されているようで、まだ購入してから日が浅いにも係わらず既に二回のアップデートがあった(現時点のバージョンは3.10)。なお、BluOSのアップデート自体はBluOS Controllerから指示できるので全く簡単であり手間もない(数分で終わる)。

レスポンス速度という観点でも通常操作では全く問題ない。ただ一点、当方は長大なプレイリスト作成してそれを利用することが多いので、この投入にはやはりそれなりの時間が掛かってしまう。しかし、電源をオフしてもこの投入したプレイリストが保持されている点はありがたい機能である。

評価が高い大きなポイントは、Amazon Music HDのトラックと自分のライブラリー音源(サーバーPC上に置いてあるもの)のトラックを混在させてプレイリストを作れること。これが自分的にはとにかく重宝する。今やネットワークストリーマー機器の操作においてはこの手の機能は最早常識なのかも?しれないが、浅学にして他の機器での対応を把握できていないので単純比較での優位点とは云えないが、、、

とにかくこの機能、自分の音源かAmazon Music HDの音源か、作成時にはもちろん分っている上で作らねばならないのだが、いったん作って(注記2)しまえばもう気にする必要は無い。云うなればAmazon Music HDの公称6500万曲を自分のライブラリと同じように自在にプレイリスト化できる訳だ。プレイキューの一覧で自分のライブラリ音源がAmazonの音源かも判別できる。当方はAmazon Music HDしかサブスクリプションしていないので検証できていないが、Tidalなどの他のサービスとも混在させることもできるようだ。まぁ、その必要性があるかどうかこれだけの音源を確保できてしまっている前提で考えれば、複数サービスとのサブスク契約は微妙だとは思うが。

なお現在のところ完全に検証できているわけでは無いが、プレイキュー(およびプレイリスト)の最大曲数は9,999曲と思われる。昔はLINN Kinskyは1,000曲(今は当然拡大されているとは思うのだが)で、これじゃ~と思ったものだが、現在では9,999曲でも少ないとやや不満がある。うぉいうぉい、そんなに聴く時間があるのか? と問われれば返す言葉はないのだが、、、、

Amazon Music HD側の曲検索についても、BluOS controllerでは完全一致ではなくある程度のあいまい検索による絞込みも可能なので、完璧とは思わないが充分実用的。あとは自分の再生状況に応じた「アマゾンおすすめ」がもう少し自分の嗜好にヒットしてくれるとありがたいな~とは感じる。やはり自分の感性にマッチするような曲に新たに触れたいのでその機会を増やしたいのだが、このおすすめではあまりそういう出会いがない。どういうロジックによりこのおすすめが生成されているのかは当然ブラックボックスで分らないが、AIもまだまだ? ということで逆に若干は安心する部分もあるか。

このミックスプレイリスを多用するようになると、他のPCオーディオで音楽再生をする機会が減少する。つまるところ、音楽を聴きながらも次に聴きたい曲、聴いてみたい曲をイメージしてしまうことも多いので、その時に即座に検索してプレイキューに投入できる点が当方にとっては画期的なのだ。そしてそれに応えてくれるような音源の量が密林には確実に存在していて期待を裏切らない。

さて、こうなってくるとこのBluesound Node 2iの音を更にブラッシュアップさせたくなるのはやはり人情か。現状は特段の音質向上施策などを実施せず(ノイズカットトランス経由の電源供給のみ)、デジタル出力(アナログ出力は全く試していない)で使用しているのだが、あれこれと挑戦してみたくなってしまう。一番手早いのは内蔵スィッチング電源部分の対策ではあろうと思う。これは先に記載したように、そっくり換装できる 電源基板キット が存在しており(別途5.2V電源は必要となる)、優先度の高い心積もりとしている。

だが、正直それ以外の策が思い付かない。もちろん例えばクロックの換装など内部の改造による対応もあるかもしれないが、当方の技量ではそこまでは無理。また敢えてあれこれしなくても遜色のない音が聴けているという現実もある。

このNode 2iにおけるBluOSという中身や構造については探してみたがあまり情報は無い。Bluesound社の製品にだけ使用されているものではなく、この手のネットワークストリーマ機器用に新たに開発されたものらしいのだが、おそらくLinuxをベースにしているだろう(想像)、ということ位でサウンドエンジン自体がどのような構造になっているのか、皆目分らない。一般論的にはLinuxベースのOSであれば汎用的なALSAエンジンを出力ドライバーとして採用している(それ故に音が今ひとつ)のだが、その辺りの情報もまだ掴めていない。更にいろいろとググッてはみようと思っているのだが。

だが、逆にそのような詮索は興味本位だとしても、本来目的の音楽再生という観点からはあまり関係のないことかもしれない。要はいい音で音楽が聴ければいいじゃんね、ということである。そして基本的な操作性が極楽であること、それに尽きる。

(注記1)機能上不都合と思われる点については、BluOS controller上からメーカーに「サポートリクエスト」を送信することができ(解析用のログもこの時一緒に送られるらしい)、それに対するレスポンスも存外に早くほぼ同日中に返ってくる(メールで返ってくるし、 ウェブサイトのサポート情報 としても掲載される)。もちろん英語で記述しなければならないのだが、このような対応があるだけで安心度が全く違ってくる。同様に国内ディーラにウェブサイト経由の質問等を送っても非常に素早い回答をいただける。

(注記2)作成したプレイリストは為念、USBメモリ等にバックアップする機能があり、万が一の場合はリストアする機能まである、という至れり尽くせりと感じるほどのもの。


                 4way SUP-T11構成の設定備忘録(2020年6月17日更新)設定値
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 90 (+0) 110 (+17) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +0.0 +1.2 -10.0* +4.0
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -7.0 -6.0 -3.0 -5.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 90.0 85.2 85.0 80.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

224
180

800
800

3550
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 24-24 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm 0.0 -30.0 +28.5 +32.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Rev Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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