自分なりのJPLAY Triple PC "FINAL" 構成へ
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し、VoyageMPDとの比較試聴をしているのだが、やはり音のしなやかさ、という観点でVoyageMPDのアドバンテージを感じている。このことは今までに何回が記載してきた。特にDSD音源において(176.4KHz/24bitへリアルタイムでDSDtoPCM変換させている)その感が強いのだ。
今回、DAC Link700、PC Buffer 0.01secの設定にていろいろと聴き較べてみてもその印象はやはり変わらない。だが(これは多くのJPLAYユーザーにとっては納得できる内容ではないと思うし)自分としても、どこかに、何らかの問題、あるいは要因があるのではないかと思い続けてきた。ひとつ思い当たるのは、当方の場合はデジチャンにデジタル入力させることと相俟って、サンプルレート変換を行っていること。VoyageMPDにおいても過去にこのサンプルレート変換による音質劣化を経験してきたのだが、二つほど前のバージョンではSoXが採用されたこともあって格段に改善されたという経緯がある。SoXにおける変換精度も「最高品質」という設定がVoyageMPDでは可能である。一方でJPLAY環境の場合は(これはJPLAYの守備範囲ではないのだが)、ffmpegをサンプルレート変換に使用している。どうもこのffmpegのサンプルレート変換の品質に課題があるのかも、、、と思わざるを得ないのだ。minim serverからffmpegを呼び出す処理において、変換精度を指定することもできない。
何らかの情報がないかと、いろいろと検索した結果、SRCによる変換精度をデータで示している
サイト
を見つけた。
ここで、ffmpegとSoXを比較させてみると、結構な違いがあるのだ。これはあくまでもひとつ例だと思うし、ソフトウエアバージョンの違いやSRC機能の使い方の違いもあるかもしれない。信憑性は不明でもあるし、正確な情報とは必ずしも云えないかもと思うのであるが、もやもやと感じていたことへのヒントが何となく見えてきたような気がしたのだ。一般論的には、サンプルレート変換はアップサンプリング時よりもダウンサンプリング時に変換精度が関係するようであるが、以下は96KHzを44.1KHzにダウンサンプリングした例で、SoXと比すれば相当の劣化が認められる。(上段ffmpeg、下段SoX)
Sweep信号:
1KHz Tone信号:
Transition(周波数特性への影響?):
従って、とにもかくにも、ffmpegによるサンプルレート変換、ビット深度拡張などをせずに比較試聴をしてみることとした。(VoyageMPD側もSoXによるサンプルレート変換はせずとして)厳密に考えれば、形式変換(FLAC --> WAV)も実施されているので、後段の比較試験としてここも音源をwav形式としてチェックしてみようと考えいる。
(ファイル形式変換とサンプルレート変換させるtranscodeの指定)
flac:wav24;176,dsf:wav24;176
(アップ、ダウンサンプリングともさせず形式変換のみの指定、DSFはDoPとする)
flac:wav,dsf:dopwav
CDからのリッピング音源の場合は44.1KHz/16bitをそのまま、ハイレゾ音源の場合はオリジナルのレートでデジチャンに送り込むことになる訳だが、44.1KHz/16bitを聴いた段階でも、それなりにJPLAY側が改善(もちろん、これはJPLAYそのものの要因ではない)されていることが感じられる。DSD音源の場合はDSDtoPCMをせずDoPとして送るので、USB DDC/DACでアナログ変換した音をデジチャンにインプットすることになるため、間にDACが介在する。このため音としての正確な比較は少し難しいかもしれない。
これは真に迂闊であった。(特にDSD音源のDSDtoPCM変換において)ffmpegは何となくすっきりしないようにも従来感じてきたのだが、やはりここに原因のひとつがあったのかもしれないと思うのだ。現時点では明確に「これが理由」と断定はできないのだが、minim server+ffmpegにおいて、余分なサンプルレート変換は行わない設定で更に聴き込んでみようと思う。このような課題を抱えた状態、構成ではJPLAY DAC Link700、PC Buffer 0.01secの音を「正確に」判断できる由もない。改めて反省しきりである、、、
余分なことはしない、させない、という「Simple is the best!」の考え方に反していた部分があった訳だ。デジタル領域での「変換」というものに課題が多いと認識しているにも拘らずで正に「灯台下暗し」である。だが、正直これは困った。JPLAY環境ではffmpegを使わずにSoXで変換させる方法が可能なのか、PCM音源の場合はオリジナルの状態でスルーで良いとしても、DSDtoPCMは当方の場合必須なので、これをどうするか、新たな悩みの出現である。
4way構成の設定備忘録(2017年7月26日更新)
項目 |
帯域 |
備考 |
Low |
Mid-Low |
Mid-High |
High |
使用スピーカー ユニット |
- |
Sony SUP-L11 |
FPS 2030M3P1R |
Sony SUP-T11 |
Scan Speak D2908 |
- |
スピーカーの 能率(相対差) |
dB |
97 (+7) |
90 (0) |
110 (+20) |
93 (+3) |
|
DF-55の 出力設定 |
dB |
+0.0 |
+0.0 |
+2.0 |
+3.5 |
|
マスターボリューム アッテネーション |
dB |
-6.0 |
0.0 |
-12.0 |
-3.0 |
|
パワーアンプでの GAIN調整 |
dB |
0.0 |
0.0 |
-12.0 |
-6.0 |
|
スピーカーの 想定出力レベル |
dB |
91.0 |
90.0 |
88.0 |
87.5 |
|
クロスオーバー 周波数 |
Hz |
pass ~ 180 |
180 ~ 800 |
800 ~ 3550 |
3550 ~ pass |
Low Pass ~ High Pass |
スロープ特性 設定 |
dB/oct |
flat-12 |
12-12 |
12-48 |
48-flat |
Low Pass High Pass |
DF-55 DELAY 設定 |
cm |
23.0 |
55.5 |
0 |
54.0 |
相対位置と 測定ベース |
極性 |
- |
Norm |
Rev |
Norm |
Norm |
VoyageMPD 環境下 |
DF-55 DELAY COMP (Delay自動補正) |
- |
ON |
自動補正する |
DF-55デジタル出力 (Full Level保護) |
- |
OFF |
保護しない |
|