ビックラゲーション(1983/7)

<最優秀賞>
◎私が家庭教師をしている中学生から聞いた話だが、そこの中学には、みんなから仲間はずれにされて一人で鉄棒ばかりやり、ついに学年一の鉄棒名人になった子がいるそうだ
古室めぐみ(京都府)

<優秀賞>
○父が、近所で怒った火事の現場へ行って、非常ベルを止めてきた  吉井千世里(東京都)

<佳作>
△私の父が『みずいろの雨』を、作曲者でもある八神純子が生まれるずっと以前から知っていたと言いはった
佐々木直子(埼玉県)

△うちの弟は、使ったつまようじをもう一回ようじ入れにもどしておくので、よく注意しなければうっかり使ってしまったりする  大柴美子(東京都)

△母娘3人で相撲について討論していた時、母が思わず「ハットリ君の小屋は」(実は部屋)と言った  新屋ゆかり(福岡県)


<通常取り扱い作品>
▲戸塚駅付近の看板に「ご入学おめでとうございます。トコロデおいしいお茶の入れ方、ごぞんじですか?」と書いてあった
江崎愚理子(神奈川県)

▲うちの母が、幼稚園の先生をしていた時、卒園式で「それでは、町長さんのごあいさつです」という言葉を聞いた園児が「なーんだ、人間か」といって、場内は爆笑の渦と化したそーです(町長=蝶々とおもこした)
向井せいか(北海道)

▲矢吹ジョーのモデルがタコ八郎氏であるのを知った
塩原克巳(東京都)20歳

▲29歳の日本史の先生(男)が毎日お弁当を持ってくるので「愛妻弁当ですか?」と聞いたら、「まだ、結婚してないから愛人弁当だ」と言った
佐藤由佳(宮城県)


<登場人物によるビックラゲーション>
○電車の中で、ズボンの前のファスナーが開いているので「チャックが開いてますよ」と小声で注意してあげたら、「あなたもですよ」と言われた
横田順彌(作家)

○青山の古本屋さんで、突然「楢山節考」のチケットを2枚もらった。古本屋のおばさんに「今村昌平もけっこう泣かせるよ!アンタも行くといいよ!」と言われた  安西水丸(イラストレーター)

○モロッコのマラケシュの市場の見世物で、ガラガラ蛇と毒サソリの横に、なぜかフツーの縞リスもワンパックでいた  栗本慎一郎(作家・大学教授)

○ビックリハウスから依頼された原稿枚数を間違えて400字で10枚も書いてしまった。本当は3枚だったのに  林真理子(作家)

○オフの日に原宿を歩いていたら、カメラを持った外人があたしの前に来て「おっぱい見せてくれませんか」と言った  美保純(女優)

○GWに、富士五湖の或る湖で、女の子とボートにのっていたら、向こうの方からヨタモンが来て、僕の顔をのぞきこんだかと思うと「あ、なんだ、シティボーイか」と言って、そのまま去っていった。あれは一体、何だったんだろう  鈴木慶一(ミュージシャン)

○ちっともビックリしねぇで、困っちまってるだ。なーかなかビックリしねー  糸井重里(コピーライター)