ちゃんちき便り

 イラストレーターの原田治さんは、当時中央区は明石町に事務所を構えていらしたので、このペンネームを使われた。以後、かっこいいイラストの時は原田治で、ばかばかしい似顔絵ネタの時は明石町先生でと使い分けしていたようである。
 ちゃんちき便りは、その前年度に連載していたカックン歳時記の後、始まったもので、当時の編集スタッフや、イラストレーター、印刷の営業マン等が、こぞって先生のネタにされた。
 高橋章子はかっぱあたま、片寄トシ子は葉っぱ唇、榎本了壱は丸眼鏡のエロざる、そして私はアル中というように、1人1人が明石町先生によってキャラ立ちしていた。この号の私には、どこかの作家の奥様がほんとうに同情されたようである。
 フィクションなのだがよく特徴をとらえていて、毎月原稿を頂戴しに行くのが楽しみであった。

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