NWN冒険日誌
Into The Darkness


●とある宿屋にて

宿屋の主人: ああ、どうしたものだろうか・・・。

*主人のつぶやきをよそに、偶然同じテーブルに合席となった二人。



Rileus Dokarty: よお
Bull Doggen: よう
Bull Doggen: 俺、ブル
Bull Doggen: お前、名前言え
Rileus Dokarty: 俺は旅のレンジャー、ライリアス・ドゥカーティ
Rileus Dokarty: シルヴァヌスにつつましく仕えるレンジャーさ
Bull Doggen: 名前長い
Rileus Dokarty: ああ、ライルと呼んでくれ
Bull Doggen: レンジャー、強いのか?
Bull Doggen: ライル
Rileus Dokarty: さあな

Rileus Dokarty: それで…あんたはここでなにを?
Bull Doggen: 酒、飲みに来た
Bull Doggen: 飲んだら北へ行く
Bull Doggen: 俺、住むトコ探してる
Rileus Dokarty: おれはハーフオークだからってどうとも思わないけどな、世間じゃあきびしいだろう
Bull Doggen: え・・・なんだった?
Bull Doggen: らいす・・・違うな
Bull Doggen: ライルか
Bull Doggen: お前、いいやつ
Rileus Dokarty: (トロイな…)
Bull Doggen: 気に入った
Rileus Dokarty: まあ、ここの主人が話があるようだぜ
Rileus Dokarty: やっかいごとがあるって聞いてきたんだ
Bull Doggen: ふむ

*というわけで主人の話を聞いてみる事となった。

宿屋の主人: ようこそいらっしゃいました。どのような御用でしょうか?
Rileus Dokarty: 浮かない顔だが、何かあったのか?
宿屋の主人: 最近、野盗の一団が街道に出没して人を襲うようになりまして・・・。かなりの被害が出ているのです。
Rileus Dokarty: 野盗? 手ごわいのか?
宿屋の主人: リーダーはHolgと呼ばれるハーフオークだそうです。手下にコボルト引き連れていると聞いています。
Rileus Dokarty: それは大変だな。何か力になれるかな?
宿屋の主人: 願ってもないことです! Holgを退治した証拠を持ってきていただければ、多少ですがお礼はさせていただきます!
Rileus Dokarty: わかった。引き受けよう。
Bull Doggen: ホルグ悪いやつ?
Rileus Dokarty: そうらしいな
Bull Doggen: やっつける、金もらえる?
Rileus Dokarty: 荒野の安全を確保するのもレンジャーの仕事だ。おれは乗るぜ
Bull Doggen: 金、くれるなら手伝う
Rileus Dokarty: 金ももらえるだろう
Bull Doggen: 俺、力強い
Bull Doggen: ぶぶ、武器もある
Rileus Dokarty: でかいエモノだな
Rileus Dokarty: ふりまわせるのか?
Bull Doggen: 小さいの折れる
Bull Doggen: これ折れない

*情報収集と準備をする二人。ライルは心配顔の親子に話しかける。

エイミー: こんにちわ。
Rileus Dokarty: どうしたの?
エイミー: パパを待ってるの。もうすぐお土産を持って北の町から帰って来るんだよ。
メアリー: こんにちわ。何か御用ですか。
Rileus Dokarty: どうかしたのか?
メアリー: 交易商人の夫が北の町からまだ戻らないのです。街道には野盗が出没するとか。何とか帰ってきてくれたらと、願っているのですが・・・。
Rileus Dokarty: それは心配だな。何か力になれるといいのだが。
メアリー: 夫の名前はジョセフといいます。何かわかりましたら、教えてください。

*続いて襲撃の生き残りに話を聞いてみるライル。

襲撃の生き残り: なんだ、何か俺に用か?
Rileus Dokarty: 野盗について話を聞かせてくれないか。
襲撃の生き残り: 1週間ほど前のことだ。北の街道を行く隊商の護衛に雇われたのさ。
隊商は襲撃を受けて、俺を残して全滅。俺もまだろくに歩けやしねえ。
Rileus Dokarty: 襲撃者は誰なんだ?
襲撃の生き残り: コボルトの集団さ。いつの間にかやつらに取り囲まれてたんだ。組織的に訓練されてるようだったぜ。
Rileus Dokarty: 他に気付いたことはないか?
襲撃の生き残り: 特にないな。いい加減ほっといてくれないか?
Rileus Dokarty: よければ一杯どうだい?
襲撃の生き残り: ありがたいね。傷の痛みを消すにはこれが一番だよ。
Rileus Dokarty: 何か気付いたことはないか?
襲撃の生き残り: そうだな。そういえば西の谷間から援軍が現れたようだな。

Bull Doggen: コボルド大勢
Rileus Dokarty: ふうむ、ただの野良コボルドじゃないようだ
Bull Doggen: ハーフオーク
Bull Doggen: 悪いやつ多い
Rileus Dokarty: ああ、世間じゃつまはじきだからな
Rileus Dokarty: さて、それじゃあ行ってみるかい
Bull Doggen: ああ

●街道

Bull Doggen: 暗いな
Rileus Dokarty: うむ
Rileus Dokarty: ちょっとまってな

*外は日が暮れていた。ライルはたいまつに火をつけて掲げる。少し進むと、2、3日前に襲撃を受けたらしい荷車がまだ燻っていた。

Rileus Dokarty: ひどいな
Bull Doggen: 死んでる

*と、そこへコボルドの声。数匹のコボルドを二人はなんなく斬り伏せる。

Bull Doggen: 早速きた
Rileus Dokarty: ごみでもあさりに戻ってきたか

*二人は真新しい轍の跡と血痕に気が付いた。轍の跡は西の谷間へと続いている。

Bull Doggen: 血?
Rileus Dokarty: うむ
Rileus Dokarty: まあこの近辺を探索してみよう

*やがて二人は洞窟の入り口を発見した。

Rileus Dokarty: ちょっと待った
Rileus Dokarty: 罠がしかけられてる
Rileus Dokarty: しょぼい罠だが

*ライルは話しながら、罠を解除していた。

Rileus Dokarty: ここがやつらのアジトかな?
Bull Doggen: 獣の匂い
Bull Doggen: なにかいる
Rileus Dokarty: 行ってみるかい
Bull Doggen: ああ

●ホルグの洞窟

Rileus Dokarty: ちょっと待った
Rileus Dokarty: 明かりいる?
Bull Doggen: 俺
Bull Doggen: 見える
Rileus Dokarty: そうかい
Rileus Dokarty: じゃあこのままで
Rileus Dokarty: むやみに走るなよ
Bull Doggen: 静かに歩く
Rileus Dokarty: 安心しな すぐちかくにいる

*ライルは影に姿を潜めた。戦闘序盤を有利に運ぶつもりだ。だが二人はすぐに敵を発見した。

Bull Doggen: 生きてる骨
Bull Doggen: 嫌な予感する
Rileus Dokarty: アンデットか…
Bull Doggen: コボルド怖くない
Rileus Dokarty: おれにとっちゃ憎い敵だ
Rileus Dokarty: 弱点も知ってるから安心しろ
Bull Doggen: うむ

*スケルトンを片付けた二人は、部屋の隅にある木箱を発見した。

Bull Doggen: なにかある
Rileus Dokarty: あけていいぞ
Bull Doggen: 開かない
Bull Doggen: 壊すか?
Rileus Dokarty: しかたない
Rileus Dokarty: ほら、ひらいたよ
Bull Doggen: 開くのか!
Bull Doggen: お前、すごいな
Rileus Dokarty: この程度じゃあないぜ (ニヤリ)

Rileus Dokarty: そら、進んでくれ
Rileus Dokarty: 近くで見張ってる
Bull Doggen: 分かった

*再びライルは影に潜み、二人は進んだ。だがすぐにたくさんのスケルトンにブルが囲まれてしまう。ブルが倒れるも、なんとか撃退してブルを治療する。

Rileus Dokarty: だいじょうぶか
Bull Doggen: 一度死んだ
Rileus Dokarty: いや、息はあったよ
Bull Doggen: 違う世界見た
Bull Doggen: 骨、笑ってた
Rileus Dokarty: すこし待つか
Rileus Dokarty: もう治療道具がないから、無茶するなよ?
Bull Doggen: 無茶しない

*ブルを休憩させている間にライルは周囲を捜索した。すると、男の死体が見つかった。

Rileus Dokarty: こりゃあ
Rileus Dokarty: おそらくジョセフだ
Bull Doggen: さっきの女の
Rileus Dokarty: ああ
Bull Doggen: 旦那か
Rileus Dokarty: おそらくそうだ
Bull Doggen: 可哀想だな
Bull Doggen: 子供いた
Rileus Dokarty: うむ
Bull Doggen: 子供泣くの見たくない
Rileus Dokarty: 仕方がないさ
Rileus Dokarty: 俺たちにできるのは復讐くらいなもんだな
Bull Doggen: 何か形見あったか?
Rileus Dokarty: ああ、みせようか
Rileus Dokarty: これだ
Bull Doggen: 指輪
Bull Doggen: ぬいぐるみ
Bull Doggen: 渡しに戻るか?
Rileus Dokarty: そうしよう

●ふたたび、宿屋

メアリー: こんにちわ。何か御用ですか。
Rileus Dokarty: 残念だが、あなたのご主人は亡くなっていたよ。
メアリー: そんな・・・。まだ娘も幼いのに・・・。
Rileus Dokarty: ご主人の指輪だろう?(結婚指輪を見せる)
メアリー: ああ、何てことでしょう・・・。
これはお礼の印です。仇を取って頂いても、もう夫は帰ってこないのですね・・・。
Rileus Dokarty: 娘さんへのお土産だろう。(お土産のぬいぐるみを見せる)
メアリー: 娘にぬいぐるみを渡していただけますか。できれば、夫のことは内緒で・・・。
Rileus Dokarty: わかった。
エイミー: こんにちわ。
Rileus Dokarty: ほら、パパからプレゼントを預かってきたよ。
エイミー: わあ。本当だ。ありがとう!

*いたたまれず、すぐに二人は再び外に出た。

Rileus Dokarty: いこう
Bull Doggen: ああ
Bull Doggen: あそこまで
Bull Doggen: 走る
Rileus Dokarty: うん

●ふたたび、ホルグの洞窟

Rileus Dokarty: ちょっとここで待ってな
Rileus Dokarty: このあたりで
Rileus Dokarty: 様子を見てみるから
Rileus Dokarty: すこしはなれた所にいてくれ

*ライルはホルグのいそうな部屋を見つけ、影に隠れて様子を伺いにこっそり進む。だが、ホルグに見つかってしまった!

Holg Bloodaxe: 討伐に来たのか! 返り討ちにしてくれるわ!

*ホルグの叫び声を聞いて、ブルもすぐさま駆けつけるが手下のコボルドにも囲まれてしまう。そのまま壮絶な戦闘に突入するが、分が悪いと見て取った二人はひとまずその場を逃げ出した。

Rileus Dokarty: くそう
Bull Doggen: 強いな
Bull Doggen: どうする?

*ライルはしばし、考える。

Rileus Dokarty: ボルグがきたら
Rileus Dokarty: おれが先行して受け流しに専念するから
Rileus Dokarty: その間にやってくれ
Bull Doggen: 分かった

*戻ってきた二人は、作戦どおりにライルが先行して突撃をかける。

Holg Bloodaxe: 討伐に来たのか! 返り討ちにしてくれるわ!

*ライルが受け流しに専念している間に、ブルがホルグを倒した。手下のコボルドの隙間から、ライルはその場を離れ部屋の奥から弓を撃ってくるコボルドとコボルドの魔術師を片付けに走った。ブルが一人コボルドに囲まれてしまうが、弓や魔法のほうがやっかいだ。それぞれの敵を倒したあと、二人は合流する。

Bull Doggen: 大丈夫か?
Rileus Dokarty: 敵は?
Bull Doggen: 倒した
Bull Doggen: ぶるぐいがい (注:ぶるぐ→ホルグ)
Bull Doggen: 弱い
Rileus Dokarty: 倒した証拠をもってこないとな
Bull Doggen: 首
Bull Doggen: とった
Rileus Dokarty: よし

*二人は宿屋に帰還した。

●フィナーレ

宿屋の主人: ああ、どうしたものだろうか・・・。

*主人はあいもかわらず、つぶやいている。ブルがホルグの首をライルに渡してきた。

Bull Doggen: 俺
Bull Doggen: 話す
Bull Doggen: 嫌われる
Rileus Dokarty: わかった

*ライルは首を受け取ると、主人に話しかける。

宿屋の主人: ようこそいらっしゃいました。どのような御用でしょうか?
Rileus Dokarty: Holgを退治した。
宿屋の主人: 本当ですか! これは、確かにHolgの首のようですね。我々、北の街道に生きる者を代表して感謝します。
宿屋の主人: これで我々も安心して生活できます。本当にありがとうございます!

Rileus Dokarty: さて事件は解決
Bull Doggen: 俺達
Bull Doggen: 頑張った
Rileus Dokarty: じゃあ、またいずれ会えたら

*さっさと立ち去ろうとするライル。

Bull Doggen: また
Bull Doggen: 会いたいな
Rileus Dokarty: 荒野のどこかで、また会える
Bull Doggen: 楽しみだ
Rileus Dokarty: じゃあな

*背中越しに問答すると、ライルは宿を出て、二人はそれぞれの旅に戻った。


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