この作品を劇場で観ていた時、前の列に、小学生の男の子二人組が座っていたのだが、観終わった後、「脚本がイマイチだったね」と、その内の一人が、ポツリともう一人の子にいったのが、耳に残った。
自分も全く同じ感想だったからだ。
いくつか、スペクタクルシーンも用意されているのだが、それらのエピソードを繋ぐ、人物主体のシーンになると、急にテンションが落ちてしまうのだ。
そのせいで、全体的に、エピソードの羅列になってしまっていて、クライマックスへ向かう緊張感の高まりが感じられない。
脚本が、うまく、この壮大なストーリーをまとめきれなかった感が強い。
りんたろう監督御得意の透過光表現、椋尾篁氏の手になる渋い背景画、当時、気鋭の漫画家として注目を浴びていた大友克洋氏によるキャラクターデザインなど、マニア好みの要素もあったが、結果的に、作品としては消化不良に終わったように感じる。
キース・エマ−ソンによるテーマソングだけが、テレビスポットに大量に使われていた事もあり、記憶に残っている。