1980年、松竹、山田洋次監督作品。
▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
冒頭の夢のシーンは「鼠小僧寅吉」のお話。
印刷物を配達に出かけたひろしは、バッタリ歌手のリリーと出会う。
おじちゃん、おばちゃんらとひろし一家総出で、ピクニックへ出かけようとする所へ、間が悪く寅が帰って来る。
いつものように、一悶着起きかけるが、寅当てに届けられた速達に気付き読んでみると、リリーが沖縄で病気で入院したとの知らせ。
前半は、飛行機を怖がる寅が、何とか沖縄に到着するまでのおかしさで見せる。
途中からは、退院したリリーと沖縄で同居生活を始める寅。
一見、このままうまくいきそうな二人だったが…。
▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼
いつも、寅がふられる事がパターンになっているシリーズ作品にしては異色の展開で、リリーと寅が互いを憎からず思っている事も観客に伝わって来るだけに、その結末には、何とも言えない切なさが残る。
本作を、シリーズ最高作と推す声にも頷けるものがある。
病室でのシーンで、スッピン状態のまま、決して若くない素顔をさらけだす浅丘ルリ子の役者魂にも感心させられる。(ある時期から、厚化粧のイメージがある人だけに)