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一万三千人の容疑者

1966年、東映東京、掘隆次原作、長谷川公之脚本、関川秀雄監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

哀しい誘拐事件が解決して1年、このような残酷な事件が二度と起こらないようにこの映画を作った…大川博と、現実の事件をベースにした事を暗示するナレーションとテロップが映し出される。

昭和38年3月31日、下谷南公園で遊んでいた二人の男が、ライフルの玩具を洗いに便所の手洗い所に向う。

そこに独りの大人が現れたので、子供の一人はその姿を見てその場を離れ、後ろを向いていて気づかなかった4才の村山明彦(藤山敏美)ちゃんは、肩に手が置かれたのであどけなく振り返る。

タイトル

警視庁に下谷署から子供がいなくなったと通報が入る。

玉井政男部長刑事(松本克平)は、下谷南公園に部下たちを差し向ける。

30年勤務のベテラン堀塚部長刑事(芦田伸介)は、犯人の顔を見た唯一の秀夫少年(栗原正邦)から情報を聞き出していた。

それによると、犯人は靴もオーバーも黒かったと言い、身長を尋ねると、自分の家の使用人であるジロウさんと同じくらいだったと答える。そのジロウと言う人物の身長は160cmくらいで、年令は30才だった。

本部に戻った堀塚は、木下捜査第一課長(稲葉嘉男)にこれまで判明した事を報告するが、まだ、犯人からの接触がないので、事件かどうかも判然としない段階だった。

その後、新人の高井刑事(田畑隆)を伴い被害者の家に向った堀塚は、明彦ちゃんの母親敏子(小山明子)に、ここで電話番をさせてもらうと挨拶をする。

敏子は、明彦はもう自分の家の所番地は言えるので、迷子になっただけとは思えないと案じていた。

すると、工務店を営んでいる父親の村山(神山寛)と、その弟(池田駿介)も顔を見せる。

電話には、知り合いの電気屋にやってもらったと、用意良くテープレコーダーが繋いである。

そこに電話が入ったので、一同緊張するが、弟が出てみると、それは酔っ払いからの間違い電話だった。

その夜、犯人からの接触はなかった。

まんじりともせず徹夜をした高井は、表の道路に佇む男の姿を窓から見かけ、職質をかけようかと堀ヅかに相談するが、その時、その男と待合せしていたらしい娘がやって来て、仲良く去って行ったので、恋人同士だった事が分かる。

その直後、電話がかかり、電話に出た村山に「村田さん?」と問いかけて来る犯人らしき人物からの声が聞こえて来る。

相手は、50万円用意して、それを新橋の競馬場に持って来てくれと言う。

堀塚がメモで村山に伝えた目印は何にする?と聞くと、何でも良いから週刊誌をもってこいと相手は答える。

堀塚は、急いで新聞紙で50万円の札束を作り、上と下だけを本物にしたものを高井に用意させる。

指定された競馬場で週刊誌を持ち、犯人からの接触を待っていた村山を、離れた場所から堀塚と高井が見張っていたが、村山に近づいて来たのは、エロフィルムの売人だけだった。

ここに到って、ようやく「村山明彦ちゃん誘拐事件捜査本部」が立ち上がる。

犯人からの電話の逆探知には、局番が3ケタになった事で5分かかり、1分前後で切れてしまった前回の電話では発信地を特定する事は不可能だった。

喫茶店に来るようにと指定して来た相手も、結局姿を現さず、ガセだった事が分かる。

そんな中、事件当夜、男の子を連れた男を乗せたと言うタクシー運転手の通報が、一番有力そうだったので、堀塚と高井は、そのタクシー運転手の車に乗り、その人物が降りた場所に連れて行ってもらい、その近辺で聞き込みを始めるが、これと言った情報は得られなかった。

その後、堀塚は変質者は80人くらいいると、本部で報告するが、この事件に掛かり切りで、もう三日も帰宅していない事を主任から指摘され。休むように勧められる。

しかし、堀塚は自ら志願して村山家での電話番に向う。

犯人からの電話がかかって来る。

電話に出た敏子が、金の用意は出来ているので子供の声を聞かせてくれと言うと、子供は場所が離れているので出来ないと言う。

自分が金を持っていくから、その場で子供と交換して欲しいと、敏子が訴えると、それは出来ないと警戒しているのか、相手は言う。

かなり、会話を長引かせたつもりだったが、それでも通話時間は1分53秒、逆探知は又しても成功しなかった。

電話の相手には、独特の訛りがあり、東北方面ではないかと疑うが、東北出身の刑事は違うと否定する。

声から受ける印象も40才くらいで、堀口が依然聞き込んでいた30才くらいと言う情報と食い違っていた。

明彦ちゃんと呼んでいる坊やをトラックに乗せていた男を見かけたと言う情報が主婦から入ったので、裏付けを始めるが、漢字が違うアキヒコちゃんで別人だった事が分かる。

事件当日、公園にいた39人は、全員シロだった事が分かったと、本部で報告していた堀塚の元に、犯人から品川駅で金を持って待っていろ、20時30分の急行で途中下車して受取るとの連絡があったと知らされる。

敏子が待ち受ける品川駅で張込んでいた堀塚らだったが、又しても、犯人は現れず、ガセだった事が分かる。

堀塚は、主任に勧められ、ようやく自宅に帰宅する事にする。

妻の粂子(村瀬幸子)、娘夫婦(赤沢亜沙子、岡野耕作)が、敏子が犯人に訴えているテレビ放送を見ている。

孫の一郎(鈴木智)が、ちょうど、明彦ちゃんと同じ年令だけに、その無邪気な寝顔を見る堀塚の心中は複雑だった。

敏子が帰宅した村山家では、上野駅の公衆電話に青と白の編み靴下を置いておくから金を持って来いとの連絡があったので、今、村山と刑事が向った所だと言う。

それを聞いた敏子は、当日、明彦はその色の靴下を履いていなかったと否定するが、残っていた刑事たちに促されて箪笥を調べてみると、その色の靴下はなかった。敏子の勘違いだったのだ。

しかし、指定された公衆電話に入って調べた村山は、靴下を発見する事が出来なかったので、その旨を、現金を包んで来た新聞紙に書いて置いて帰る事にする。

自宅から村山家に電話をかけ、当番の池本刑事(織本順吉)に進捗状況を尋ねる堀塚だったが、公衆電話のガセネタの事と、その後もう一度、ビジョウの付いたビニール袋に靴下を入れておくと言う電話が入った事を当番刑事から聞かされる。

「ビジョウ」と言う奇妙な言い回しに堀塚は注目するが、その日は自宅でなかなか寝つけなかった。

村山家には、その夜、さらに電話が入り、昭和通りへ向って進むと品川自動車と言うのがあり、その横に車が5台停まっているが、その前から3番目の小型4輪の荷台に子供の靴を乗せておくので、奥さん一人で来い。1時間経ったら子供を置いて連絡すると言って来る。

お宅の車で来い、もう独り見張りを立てたので、おかしな事をしても分かるとの指令だったので、村山の弟が運転する事にし、荷台には、高井が忍んで乗って行く事にする。

敏子は、万一の事を心配し、偽札ではなく、本物の50万円を持って行く事にする。

他の刑事たちも、屋根伝いに村山家を出ると、品川自動車に向う。

指定された場所に置かれた車の荷台を確認した敏子は、そこに明彦ちゃんの靴を発見、すれを取ると同時に同じ荷台に金を置いて、再び車で自宅に戻る。

刑事たちは、近くから現場を張込んでいたが、金は何時の間にか消え失せていた。

それから5時間が経過したが、犯人からの連絡はなかった。

村山家に戻って来た刑事たちは、皆、言葉がなかった。

まんまと犯人に金を奪われながら、その検挙に失敗したのだった。

敏子は、どうして警察は犯人を捕まえられなかったのかと泣き崩れる。

翌朝、出勤して来た堀塚は、夕べの失態を聞き、激怒する。

敏子が、急遽、本物の札束を持って行った為、その番号の控えもしていなかったのだ。

警視庁の屋上で、現場での不手際を詫びる高井に、堀塚はついきつい口調で皮肉を浴びせてしまうのだった。

誘拐事件は公開捜査になり、ラジオ、テレビで、犯人の声が繰り返し流れるようになる。

それを、掘越の家族たちも熱心に聞き入るのだった。

刑事たちも必死に聞き込みを続けていたが、成果は得られなかった。

五月の節句の時期、堀塚は、証拠物件として預かっていた明彦ちゃんの靴を敏子に返しに行く。

犯人の指紋が付いていないかと期待されたが、そこの泥まで綺麗に洗い流してあったと、村山夫妻に申し訳なさそうに報告する堀塚。

公開捜査の結果、400以上もの報告が入ったが、犯人の訛りが。福島や群馬近辺のものと判明しただけだった。

情報の一つ一つを確認していた本部だったに戻って来た高井は、前回の失態を恥じてか、自ら、428号の情報の裏取りを志願し、その足で又出かけて行くのだった。

その情報とは、御徒町にある時計屋からのもので、辞めた元職人の声に犯人の声が似ていると言うものであった。

その元職人の名は、窃盗の前科2犯、小畑守(井川比佐志)と言った。

その頃、責任を取る形で、玉井部長刑事が辞職する。

小畑守には、荒川千代(市原悦子)という情婦がいたので、その証言を取りに行くと、3月27日に彼女の元を出て行った小畑は、4月7日の夜1時頃帰って来た。日記に書いているので時刻は間違いないと言う。

犯人が品川自動車に靴を置いて50万を奪って行った時刻は、夜の1時45分頃、つまり、1時に帰って来たと言う話が確かなら、小畑にはアリバイがある事になるが、千代に20万円の借金を返したと言うのが気にかかる。

小畑は、川口市で、時計を1ダース借りてその代金をまだ払っていないと言う事実があるので、取りあえず、業務上横領で引っ張ってみる事にする。

掘塚は、そこまで調べ上げた高井を誉めると共に、以前、怒鳴り付けた事を詫びるのだった。

警察にやって来た小畑は、片足が不自由だった。

小畑の話によると、3月21日、千代を出て、郷里の福島へ行ったと言う。

兄には会いたくなかったので、実家には寄り付かず、母親にも会ってない。28〜4月2日の間は、竹やぶ等に寝ていたと言い、2日の朝、腹が空いたので、牛乳でも盗もうと思い、近づいた石川と言う雑貨屋で、そこの婆さんと出くわしたので、聞いてくれれば分かるとまで言い張る。

千代に返した20万円の出所に関しては、黙秘権を使うと言い出し、何も喋らなくなる。

その取り調べにあたっていた半田主任(内田透)は、連日の疲れのせいか、目眩を起こす。

やがて、間刑事部長(永田靖)は警部補に昇進した堀塚に、入院した半田主任の後任を命ずる。

そこへ、木下捜査第一課長が、半田元主任が病院で亡くなったと知らせに来る。

木下課長と病院へ駆け付けた堀塚は、遺体に向い、明彦ちゃん事件の解決を誓うのだった。

その後も、膨大な情報が寄せられ、その検証に終われる日々が続いたが、339件だけが保留として残される事になる。

しかし、捜査会議の席で、その保留案件に小畑を入れて欲しいと願い出たのは堀塚だった。

別人の証言から、4月7日の夜、小畑が千代の店に帰って来たのは午前2時だった事が分かったからだった。

商取り引きの相手が、日記にはっきりその日の事を書き残していたので間違いないと、高井が発表する。

小畑は、築地署に留置されていた。

小畑の証言を確認する為、堀塚と高井は福島へ向う。

石川屋の老婆(山本緑)に、小畑と出会った日時の確認を取ると、餅を食い過ぎた孫を病院に連れて行った日で、前の日が節句だったと言う。

それを聞いていた堀塚は、この辺の節句と言うのは旧暦のはずだから、その次の日とは3月28日の事であり、4月2日ではないのではないかと疑問を持つ。

小畑の母親(岸輝子)の所へ向った別の刑事たちは、納屋の鍵が壊れていて、誰でも自由に出入りできるのだから、小畑もここで寝泊まりできたはずなのにと言う、母親の疑問を聞き込む。

石川屋の坊やが来たと言う菅原病院に向った堀塚は、カルテから、やはりその日は3日28日だった事を知る。

この事実を元に小畑を追求すると、気象台で調べてみてくれ、その日4月2日、福島では雨が降っていたと言うので、調べた結果、雨等降っていなかった。

20万の出所に関しては、密輸時計の売上であるが、その相手に関しては仲間の仁義があるので言えないの一点張り。

堀塚は、これは誘拐事件の尋問なので、もし事件に無関係だと分かれば、ここで聞いた事は一切他言しないと約束するからと言うと、小畑は、沖縄の前里と言う人物から仕入れたと渋々言う。

その前里と言うのは、前科2犯、前里亀次の事ではないか、その人物だったら、米軍特別調査局の調べで、4月11日まで本土に来ていない事は証明済みだと追求すると、さすがに小畑は一晩考えさせてくれと言い出す。

しかし、翌日、同じ事を聞こうとすると、又、小畑はしらばっくれるのだった。

小畑と言うのは天才的な嘘つきだと感心した堀塚だったが、報告を受けた木下課長は、小畑は窃盗の公判も控えているので、材料が揃うまで、しばらく見送らんかと忠告する。

久しぶりに、村山家を訪れた堀塚は、事を何とか、東京オリンピックまでには解決したいと、いまだに事件解決に到らない現場を詫びるが、公開捜査をしたばかりに、色々、嫌がらせの電話が入るようになったと村山から聞かされる。

まだ幼い明彦の妹は、近づいて来るパトカーの音に、お兄ちゃんが帰って来たのかな?とあどけない発言をし、それを聞く堀塚は胸を傷めるのだった。

その後、捜査員は一部引揚となり、本部人員は縮小される。

木下課長の後任は武中捜査第一課長(浜田寅彦)になる。

昇進した木下は、来年57才になる堀塚を呼出すと、そろそろ後進に道を譲らないかと、暗に引退をほのめかして来る。

その夜、堀塚は、珍しく高井を誘って飲みに行くと、自分はデカが好きで好きで仕方なかったんだ、それが年が来たから辞めろとはどう言う事だ。このヤマがおみや入りにでもなったら、自分は30年間何をやって来たのかと情けなくなる…と、グチをこぼすのだった。

その日、帰宅した堀塚は、孫の一郎が見せるランドセル姿に、明彦ちゃんの姿を重ねるのだった。

いよいよ東京オリンピックが開催される事になる。

巷では、何時まで経っても解決しない明彦ちゃん事件は、現職の刑事が犯人だからじゃないか等と口さがない噂が出るまでになる。

そんな悪口を間近に聞いた高井は、思わず、激昂しそうになるのを、同僚からなだめられるのだった。

そんなある日、堀塚に娘の春江から電話が入り、母親が心臓で倒れたと言う。

入院を医者から勧められた粂子だったが、どうしても入院するのは嫌だと言い、自宅療養をする事になる。

2度目の年越しを迎え、捜査本部は、本庁へ引き上げる事になる。

事件は、堀塚をキャップとする5人だけと言う、一部少数精鋭だけのFBI方式に切り替えられる。

その報告を村山家にしに行った堀塚は、リンドバーグ事件はFBI方式で解決したとか、朝鮮では、誘拐されて10年経ってから、立派に成人した子供が戻って来た例もある等と、明らかに落胆している家族に言い訳めいた説明をするしかなかった。

堀塚は、昭和37年、水上署の調書に、御徒町の足の悪い男と言う記述が見つかったが、これは小畑の事ではないかと思うので、もう一度、小畑守を叩きたいと武中課長に進言する。

事件の後、中西と言う時計店の主人が、3月31日小畑から電話をもらい、 4月9日に25万返してもらったとの証言を得る。

前橋刑務所で服役中だった小畑は、東京拘置所に移され、もう一度、堀塚による尋問が始まる。

福島に居た間、喰うもの等はどうしていたかと聞くと、実家の物置きから餅を取って来た喰ったと言う。

それを聞いた堀塚は、お前は前、実家には行かなかったと言ったではないかと追求し、物置きの落とし場をこじ開けて中に入ったと言う小畑に、錠はとっくに壊れていると言う事実と、その年は不作で、お前の母親は餅等つかなかったと言っていると追求すると、さすがに追い詰められた小畑は狼狽するが、苦し紛れに、4月2日、東京に帰って来る列車の中から火事を観たと言い出す。

確かに、当日、火事はあったが、お前は、当日、福島で雨に降られたと言っていたではないかと矛盾をつくと、もう言葉が続かなくなった小畑は黙り込む。

明彦ちゃんはどこにいる?お前にもおふくろさんがいるじゃないかと堀塚が問いつめると、小畑は「円通寺の墓の中に…」と呟く。

さっそく、雨の中、円通寺に確認が向い、明彦ちゃんの死体が発見される。

武中課長は、誰かが、この事を村山家に伝えに行かなければならないがと、辛そうに言うので、堀塚が自分が行くと名乗り出る。

その後を高井も付いて行く。

雨の中、村山家に向う自動車を途中で停めた堀塚は、近くの公衆電話から、敏子に電話を入れ、明彦ちゃんが見つかったが、取り乱さないでくれ…と、辛い報告をするのだった。

それを聞いた敏子は泣き崩れる。

真相を知った小畑の母親が呟く。「おめえも地獄へ行け、おらも行く。明彦ちゃんだけは、極楽さ、行ってくれ…」と。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

戦後最大の誘拐事件と言われた「吉展ちゃん事件」を、ほぼ忠実に描いた作品。

劇中に出て来る堀塚と言う人物は、現実の事件で、途中から参加して、事件を解決に導いた平塚八平衛氏がモデルと思われる。

現実の事件がモデルだけに、通常のサスペンス作品のようなトリッキーな演出等はない。

特に、後半は、裏づけ捜査と尋問中心と言う警察内部の話だけになるので、人間的なドラマは希薄になる。

しかし、むしろ、その現実そのもののような単調な展開が、逆に不気味さを引き立てているとも言える。

堀塚に扮した芦田伸介は、人気テレビドラマ「七人の刑事」の沢田部長刑事として、人気を博した人。この時期の刑事役としてはうってつけだったに違いない。

ちょっと意外だったのは、被害者家族の一員として、キカイダー01や、「帰って来たウルトラマン」の南隊員として有名だった池田駿介が出て来た事。

調べてみたら、この年、3本も映画に出ていたらしい。

しかし、その後は、映画の衰退と共に、テレビに活躍の場を移した一人らしい。

犯人役を演じる井川比佐志の存在感が圧巻。

小心さとふてぶてしさを合わせ持ったような独特のキャラクター。

この人なしには、この映画は語れないだろう…と思われるくらい、その印象は強い。