1971年、フランス、スペイン、イタリア合作、レアード・コーニグ原案+脚本、テレンス・ヤング監督作品。
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徳川幕府が鎖国を解いて、ワシントンに使節を送ったのは1860年の事。
それから10年後、ワシントンの大統領に会うべく、特別汽車に乗っていた日本大使の坂口備前守(中村哲)、それを警護する黒田重兵衛(三船敏郎)らが、西部のとある駅に到着する。
しかし、出発した列車は、間もなく、乗客として紛れ込んでいたリンク(チャールズ・ブロンソン)、ガーシュ(アラン・ドロン)ら列車強盗の一団に襲われる。
ガーシュらは、大統領に献上する為、日本の使節団が所持していた宝刀に目をつけ、それを奪って逃げてしまう。
その際、首領格だったリンクは、裏切った仲間の投げた爆弾に巻き込まれ気絶してしまう。
気付いたリンクは、黒田と共に、奪われた宝刀を取り戻す為に同行させられることになる。
ガーシュに個人的に仕返ししたいリンクは何度も逃亡を企てるが、次第に黒田の武士としての人柄と力量に惹かれていくのだった…。
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公開当時、日本で人気絶頂であったアラン・ドロンが、三船やブロンソンと共演する作品ということで、大変話題になった作品。
しかも、監督は、初期007作品で有名になったテレンス・ヤング。
さらに「007 ドクター・ノオ」で見事な肉体美を披露したウルスラ・アンドレスまで出演するというのだから、期待しない方がおかしい。
結果的には、異色のバディものというか、コンパクトにまとまった外国製西部劇の珍品ともいうような出来となっている。
近年の作品でいえば、岡本喜八監督の「EAST MEATS WEST」と「ラスト・サムライ」をミックスしたような発想といえようか。(何だか、「ラスト・サムライ」の企画には、この作品と同じようなビジネス感覚を感じる)
三船は、すでに時代が変わり、自分達侍は過去の遺物と成りかけていることを自覚している。
しかし、そのことにうろたえたり反抗するのではなく、静かに受け入れている。
最後の武士として、律儀に生き抜こうとしている。
その態度に、全く異質な文化で育ったブロンソンが、「男」として共感するのだ。
一方、卑しく野心溢れる悪漢を演ずるドロンもピッタリのハマリ役。
サウスポーのガンマンというキャラクターも見事にこなしている。
ウルスラ・アンドレスも、きかん気の強いあばずれ娘を良く演じており、各人のキャラクターが皆巧く生かされており、観る者を楽しませてくれる。
一つ気になる点といえば、三船とブロンソンが宿泊した西部のホテルでのシーン。
三船演ずる黒田の部屋にも女性が差し向けられるのだが、黒田はこれを拒まず受け入れる…。
普通の状況なら、相手の女性に恥をかかせない為にとも解釈されるが、この場合は、奪われた宝刀を取り戻す重要な任務の途中であり、敵との再会はすぐ目前である。
そんな時、武士としての黒田が女と寝るかな〜…?(ストイックさに反しないか?)
この辺、ヤング監督の好きなお色気サービスとも受け取られるが、三船は、監督の要求に異義を訴えなかったのか気になる所ではある。