1955年、大映、野村胡堂原作、比佐芳武脚本、田坂勝彦監督作品。
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板倉屋儀兵衛(進藤英太郎)の娘で、本多伊豆守の目に止まり、玉の輿に乗る事になったお絹の方(阿井美代子)らを乗せた3隻の小舟が夜の川で船遊びを楽しんでいた。
それを新大橋から眺める群集達。
八五郎(榎本健一)も、興味本位で覗きはじめるが、一人の男が橋桁に降りたかと思うと、弓を引いて、小舟に向い矢を放ち始めた。
船に乗っていた腰元3人に矢が当たり、現場は大騒ぎになる。
矢を放った男の後を追おうとした八五郎だったが、見物人の中にいた一人の女、お銀(清川虹子)が身体をぶつけてきた為、男を見失ってしまう。
その後、件の男は斬られて倒れている所を発見される。
知らせを受け、さっそく事件に乗り出す平次。
矢を射られた三人の腰元の内、お琴という娘だけは首筋に矢が刺さっており死亡していた。
矢を射た後、殺された男の身元は、矢場に勤める権久郎と判明、彼は森川兵馬と名乗る浪人ものから借金をしていた事実を突き止める。
さらに、元々お絹と夫婦になる約束をしていた板倉屋の宗次郎という男が、最近荒れている事実も知るのだったが、その宗次郎は、矢で死んだお琴の墓の前で自害に見せ掛け、実は殺されているのが発見される。
捜査を進める平次と八は、謎の覆面一味に襲われる。
その後、平次は、もう一度、船遊びの時、船を出した船宿の女将、おとく(入江たか子)に事件当夜の詳しい話を聞こうと訪れるが、女将は何かを隠している様子。
平次は、そんな女将に、真実を隠していると、お琴の霊が浮かばれないと意味ありげな仕種で惑わしはじめる。
誰か表に来た様子なので、女将のおとくは、遊びに来ていた役者の岩井十雀に付いてきてもらい、おっかなびっくり外の様子を見に行くと、そこには一台の駕篭が放置してあり、開けてみると、中には数匹の蛇が纏わり付いた、無気味などくろが置かれていた…。
その後。平次は、再び、謎の覆面一味に襲われ、平次は、敵の撃った銃弾を受け、川に墜落してしまう。
その後、お静(南悠子)は、平次の葬儀を執り行なうのだった…。
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お馴染み、長谷川一夫主演の平次ものだが、事件そのものは地味な展開で、映画の出来としてもイマイチといった感じがする。
本作での見せ場といえば、何といっても、後半の仕掛け。
長谷川一夫お得意の「雪之丞変化」を連想させるようなサービスが用意されている。