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紅の翼

1958年、日活、水の江滝子企画、菊村到原作、中平康+松尾昭典脚本、中平康監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

岩見産業の社長、岩見タケシ(安部徹)が、会社を訪れてきた何者かによって、衆人見守る中射殺される。
犯人はそのまま車で逃走。
途中、母と連れ立って歩いていた幼児を轢いて立ち去ってしまう。

その頃、都内遊覧飛行から羽田に返ってきた日本遊覧航空のパイロット石田(石原裕次郎)は、同乗していた案内係りの並木敬子(峯品子)に今夜のデートを申し込んでいた。

その日は、クリスマス・イブだったのだ。

会社事務所には、新米新聞記者の長沼弓江(中原早苗)が働く女性の取材という事で敬子にインタビューをし始める。

そんな中、八丈島から電話があり、破傷風の子供が出たので、至急、血清を送って欲しいとの連絡がある。

その電話をそばで盗み聞いていた弓江は、特ダネ発生とはりきり、自らデスクへの連絡と血清の手配を済ませてしまうと、自分も八丈島へ連れて行ってくれと会社に頼み込む。

しかし、八丈島へ飛ぶ飛行機は、すでに個人予約が入っている一機だけ。
やがて現れた大橋と名乗るその予約客(二谷英明)に了承を得たものの、肝心の飛行機にトラブルが発見され、急遽、セスナで血清と2人の乗客を運ばなければならなくなる。

危険な飛行にパイロットの志願者がなかなか決まらない。
そんな中、急遽、田舎から父親が上京する事になったからとデートを断られた石田が乗務をする事に…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

楽しいはずのクリスマス・イブにとんでもない事件に巻き込まれてしまう「世界一ついてない男」…という「ダイ・ハード」のようなパターンのお話である。

サスペンスとしての構造はシンプルながら、展開は快調で、なかなか見ごたえのある航空サスペンスになっている。
抜けるような青空に、赤い翼のセスナ機、裕次郎演ずる陽性な性格の主人公…と、絵柄的にも理屈抜きの爽快感がある。

宮崎駿監督の「紅の豚」は、この作品からもインスパイアされているのではないか?

破傷風の子供を見守る母親に山岡久乃、医者に大坂四郎、並木敬子の恋人にファンファン(岡田真澄)、遊覧航空の社員に西村晃、石田の妹に芦川いづみ、石田の上司、佐々木役に芦田伸介が各々扮している。

数カ所、ミニチュア特撮も登場する。

後味もすがすがしく、好感の持てる作品である。


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