ホームズ(Sholmes)が入院した病院「聖アントルード病院」は、英語版で「St Synner's Hospital」。
本作には実在の病院(ビリジアン・グリーンが入院した「聖バーソロミュー病院」)も出てくるが、この「聖アントルード病院」は架空の病院。
日本語版での由来は明らかになっていないが、「大逆転裁判2」で明らかになる事実から、「untold(語られない)」が由来の可能性が高いと思われる。
一方、英語版は「sinner(罪人)」が元ネタかと思われる。
スコップとショベルとシャベル論争、日本語版だと、スコップでもショベルでもない、「シャベル派」が誕生するのだが、英語版では、
Ryunosuke「アイリスちゃんはshovel派か。ぼくを応援してくれる(pick me up)かと思っていたんだけどな。」
Iris「うーん、pickはぜんぜん別のものだよ。」 ※pickは「つるはし」のこと。
Ryunosuke(更に深い墓穴を掘ってしまった‥‥)
となる。
英語版では更に、「犯人を追いかけるのは警察の仕事でしょ」と正論を言ってくれるIris。
Lord Chief Justice's Office(首席判事執務室)で衝撃の事実を聞いたRyunosukeは、「Miss Susato!」ではなく「Susato-san!」と呼びかけている。
つまりRyunosukeは慌ててしまい、日本語でSusatoさんに呼びかけてしまった、ということを示している。
Ryunosukeはロンドンに来てからは、基本的にNaruhodo's Legal Consultancy(成歩堂法律相談所)でSusatoと会話する時や、夏目漱石と出会った時、そして心の声でしか日本語を使っていない。
更に、ここにはStronghart(ヴォルテックス)やIrisも居るため、普通ならRyunosukeは英語を使うはずの場面である。
だが思わず日本語が出てしまった、という、Ryunosukeの慌てっぷりが表現されている。
この後の会話では、Ryunosukeはいつもどおりに「Miss Susato」と英語を使っている。
go to grass:〈俗〉くたばる、死ぬ、駄目になる◆墓場に草が生い茂る様から。go to hellの婉曲表現としても使われる。
光文社文庫の「シャーロック・ホームズ」(2006年に翻訳された比較的新しい日本語版)の巻末の解説だと、「1ペニーが現在の約100円」と説明されている。
つまりベッポは、質屋までお使いをしたら約25万円やろう、と言われたのである。