#466 宅配便は中身に注意

2023/04/13

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 ここ数年は仕事の関係で頻繁に転居を伴う異動があるのだが、この春もまた1年ほどで別の土地に転居することになった。慌ただしいことではあるが、見知らぬ土地で生活を始めるのは、はじめは緊張するものの、心踊る経験ではある。

 とは言え、自分自身の移動はともかく、持ち物の移動(引越)自体は何度やっても煩わしいものである。単身での引越も回数を重ねて慣れてきたとは言え、持っているものを全部荷造りして運ぶのは手間であることには違いない。

 ここ数年そうしているように、今回も宅配便を中心に、持ち物をすべて段ボール等で運べるサイズにして運ぶことにする。宅配便であれば基本的にこちらの希望する時間に集荷・配達してくれるし、家財まとめての引越に比べると廉価かつ短時間で運んでくれる。

 これまでと少し違うのは、今回は先の転居の際に現地で調達したリサイクル家電も新たな家に持っていくこととしたことである。これらのうち、ガス台や電子レンジは宅配便で運べるサイズに収まるが、冷蔵庫や洗濯機やエアコンはそうもいかないので、これらは家電だけを個別に運んでくれるサービスを使って運ぶことにする。エアコンの脱着については素人には難しいので、専門の業者にお願いすることになる。引越業者にまとめてお願いすればその辺のところも含めて一括でやってくれるのだが、個別にお願いするとその辺がなかなか手間である。

 その他の個別の荷物については宅配便で送るわけだが、これも注意しないと、航空機での輸送ができなくなって到着に時間がかかることになる。たとえばゆうパックのページによれば、以下のようなものが含まれていると航空機の預け荷物に含むことができないため、船便か陸送で送られることになる。

 いかにも載せられなさそうな物騒なものは別にしても、ライター・液体接着剤・化粧品・マッチ・漂白剤・殺虫剤・リチウム電池などは、持っていてもおかしくないものである。

 宅配便には伝票に品名を書くところがあるが、そこに漠然とした品名で書くと、安全のために航空輸送NGとされてしまう。例えば「調理器具」などはNGで、鍋やフライパンやボウルなどと書かないといけない(カセットボンベが引っかかる?)。「洗濯用品」も漂白剤が含まれないことを示すため、ハンガー、ネット、バケツ、籠、スポンジなどと書く必要がある。「雑貨」「文房具」なんてのもダメで、接着剤などが含まれていないことを示すために、入っているものを細かく示す必要がある。

 そして家電やガジェット類は、充電式のものについては内部にリチウムイオン電池を含むのでまずアウトである。充電式でないものについても、除湿器などはコンデンサを含むため航空搬送NGとなるようである。とは言え、引越荷物を段ボールに詰めると雑多なものが一緒に箱に入ることになるので、最初から航空搬送NGとなりそうなものはなるべく同じ箱にまとめる一方、期日どおりに届かないとその日から困るような、着替えや靴やカーテン、洗面用具などは、NGとなりそうなものと一緒に梱包しないことがコツである。

 自己申告でNGではないとしたものについても、飛行機で搬送する段になってX線検査した結果、陸送や海上輸送に振り替えられることもあり、その場合は希望した期日に届かないことも想定しないといけない。ちなみに家電類についてはサイズや重量の関係もあってか、大抵は航空輸送はNGである。

 今回の転居の場合、最終的に航空搬送NGとなった荷物についても、搬出日から希望受取日時まである程度日数を置いたせいか、結果的には航空搬送の荷物と同じ希望日時で届けられたので大きな問題とはならなかった。ただ、途中の荷物の扱いがあまり丁寧でなかったのか、搬送に使った段ボールは思いのほか変形や破損が激しく、畳んだ衣類はアイロンが必要なくらい皺になってしまったり、梱包が甘かったいくつかの食器は割れてしまったりもしていた。引越業者にお願いすれば、衣類や食器は専用の箱で運んでくれたりもするので、手間と損失を考えると、次からは素直に引越業者を使うことも考えた方がいいのかも知れない。


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