#460 ときどきシェアサイクル

2022/10/05

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 現在の単身赴任先では、住居から職場まで歩いて30分ほど。Mi bandを使い始めて以来、毎日8千歩歩くことを自らに課しているので、職場との往復でちょうど事足りるくらいである。もちろん、仕事のない週末やテレワークの際も、どこかで歩く機会を見つけては8千歩歩くことを欠かさず行っている。

 とは言え、歩くにはちょっと時間がかかるところに出かけようと思った時には、バスに頼ることになるのだが、私の今いる町は自家用車の利用率が高く、従ってバスの本数もあまり多くなく、時間通りに来ないことも多い。行きたい場所へバス1本で行けないようなところだと、時間もお金も結構かかってしまう。運転に自信があればレンタカーを借りてということになると思うが、学生時代に免許を取って以来、全然運転していない私はすっかりペーパードライバーであり、事故に遭うリスクを考えると躊躇してしまう。

 そうした、ちょっと遠いところに出かけたい時に便利に利用しているのがシェアサイクルである。

 シェアサイクルの利用にあたっては事前にスマホに専用アプリを入れてアカウント登録を行い、決済に必要なクレジットカードもあらかじめ登録しておく。利用する際には、アプリを起動して、近所のステーションに利用可能な自転車があるかどうかを確認する。利用可能な自転車がある場合は、その中から、自分がこれから利用する予定の自転車を予約しておく。予約は30分間有効であるので、その間にステーションに行き、予約した自転車に異常がないことを確認したら、アプリに表示された暗証番号を入力すると、鍵がはずれて利用可能になる。

 気になる料金は、15分の利用で100円。がんばれば4kmくらいまでの目的地なら100円で到達できる。以降も15分毎に100円かかるが、4時間半(1800円)以降は12時間まで同じ1800円で利用できる。移動手段としての単発の利用なら、100円か200円で済むし、日中かけて自転車で小旅行というのであれば、1800円で12時間レンタルと言うのもいいだろう。自転車は電動なので、坂道が多くても楽ちんである。

 ステーションの数は、私の住む町の近所にはそこそこあるのだが、駐輪スペースは多いところでも1ステーションあたり10台程度、少ないところだと2〜3台しかない、利用したいときに利用可能な自転車があるとは限らない。またまれにであるが、返却予定のステーションに空きがない場合もある。そのあたりの情報は事前にアプリで確認できる。

 大抵は、歩いて行くにはちょっと時間がかかる場所に行く、あるいはそこから帰る時に、単発で利用することが多いのだが、先日思い立って、シェアサイクルを半日借りて、1800円で方々観光して回ってみた。たまたま借りた自転車の電池残量が60%と微妙な数字だったので、ずっと使い続けていたら帰る時までに電池が持たないと考え、坂道以外では電源を切ったり、あるいは省電力モードにするなどして使うことになった。(それでも返却時は残り20%くらいにまで減ってしまった。)当然ながら、盗難防止のため、ステーションのないところでも、鍵はかけることができ、解錠も暗証番号を入力することで可能なので便利である。

 スマホで地図を見ながら、行ったことのない場所を巡るのは楽しい経験ではあったが、当たり前の話、自転車の動力は基本的には自分の脚力なので、半日乗り回すと、電池もさることながら、自分自身もエネルギー切れでへとへとになってしまった。しかもいい天気だったのに日焼け止めを忘れてしまい、腕や首元にがっつり日焼けができてしまった。当日はじっくりクールダウンをして筋肉痛予防に徹し、翌日はサウナのある温泉で過ごしたことは言うまでもない。

 最近では動力つきキックボードなどもシェアシステムができているところもあるようで、こうしたちょっとした移動に便利に使える移動手段がシェアシステムで提供される動きが進めば、環境にも優しくて良いのではないかと思う。


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