#273 PASMOはどうしたか(その1)

2007/06/22

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 パスネットにかわる非接触型カードとして登場し、Suicaとの相互利用も可能になったPASMO。既にSuicaを持っていたため、入手するかどうか迷っていたものの、普段の通勤は東京メトロのみなので、定期券のためには結局PASMOを使うことになるだろうということで、デビュー翌日の3月19日に、早速PASMO定期券への切替を行った。ちなみに従前の磁気定期券からPASMO定期券への切替は、継続定期券発売機で簡単に行うことができた。

 PASMOがデビューして程なく、有人の定期券売り場は、連日長蛇の列ができた。新年度ということもあり、新たに定期を購入・更新する人も多かったのだろうが、この機にPASMO一体型の定期券を購入するという人も多くいたものと思われる。

 PASMOの便利な機能の一つにオートチャージ機能がある。オートチャージ機能というのは、チャージされた残額が少なくなると、改札機からのPASMOで入場した際に自動的に一定額をチャージし、その金額を指定したクレジットカードから引き落とすというものである。

 いちいち残額を気にしつつ不足してきたら券売機等で現金でチャージする、という面倒な手間が省けるので便利な機能なのであるが、この機能をつけられるのは、チャージ金額を引き落とすクレジットカード会社が提供するPASMO(以下「紐付けPASMO」と称する)のみであり、駅の継続定期券発売機や有人の定期券売り場等で購入したPASMOに後からこの機能を付与することはできない。

 私がこのことに気がついたのは、定期券代の引き落とし用にToMeCardを申し込んだ後のことだった。オートチャージ機能はやはり欲しかったので、PASMO定期券を駅で購入した後で、結局この紐付けPASMOのみを申し込むことにした。しかし、駅頭で配布されているとWebでもお知らせされている紐付けPASMOのみの申込書が、どこを探しても見つからない。駅員に尋ねたら、その申込書は現在切らしているので、クレジットカード会社に請求して送ってもらってくれとのこと。なかなか面倒くさい

 そうこうしているうちに、PASMOは発売開始後3週間ほどで300万枚以上の売り上げを記録し、当初準備していた400万枚が枯渇する見込みとなったため、4月12日からPASMO定期券以外の新規発行を中止し、紐付けPASMOの新規申し込みも4月13日受付分をもって一時中止するとの報道がなされた。幸いその直前に紐付けPASMOの申込書が届いていたので、締切前日に紐付けPASMOの申込書を返送したところ、幸い数週間してから無事紐付けPASMOが届いた。

 ちなみにSuicaの場合は、Viewカードと一体化したビュー・スイカというものがある。これだとクレジットカードと乗車用のカードの2枚を持つ必要がないし、オートチャージ機能についても引き落としに使われるクレジットカードと一体になっているのでわかりやすい。更にSuicaの場合は、チャージされる条件やチャージ額をユーザが設定できるのに対し、PASMOの場合はどちらも固定されている(2000円を下回ると3000円のチャージ)。このあたりの分かりやすさや柔軟性は、先発のSuicaの方が優れている

 ともあれ、無事に紐付けPASMOを手に入れることができたので、最初に購入したPASMOから紐付けPASMOに定期券機能を移すことにする。この作業は残念ながら継続定期券発売機ではできず、有人の定期券売り場でやってもらう必要がある。

 ちなみに定期券機能を移した後の、紐付けでないPASMOに関しては、返却してデポジットの500円を取り戻してもよかったのだが、まだ手元に置いてある。細かい話であるが、今の定期券が3連休を前に期限切れになるので、どうせなら次回の更新時には、3連休の間を離して新規で定期券を作ろうと思っているからだ。当然ながらその際には別のPASMOが必要になるので、PASMO品薄の折、こうしてキープしている次第である。


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