トップページ > ページシアター > パペッツハート > シーン6 【公演データ】
全体灯り。朝の原家。上前からみき、下前からのぞむが上着を着ながらあくびをして出て来る。
のぞむ 「あれ? 姉ちゃんは?」
みき 「とっくに仕事。文句言ってたよ。昨日のLINE会議、お兄ちゃんボーっとしてたから。」
のぞむ 「そうだっけ?ま、正直、人形なんてどうでも…」
玄関のチャイムが鳴る。
みき 「あ、いけない、葵ちゃんだ!」
のぞむ 「あおいちゃん?」
みき、急いで玄関(中央上手)へ。玄関を開ける音。奥からみきの声
みき 「おはようあおいちゃん。」
みきがあおいちゃんを連れて戻って来る。
みき 「ごめん、用意するの忘れてた、ちょっとここで待ってて。」
みき、上前にハケる。あおいペコペコする。
のぞむ 「おはよ。」
あおいびっくりしてのぞむにペコペコ。
のぞむ 「今日はなんだっけ?」
あおい、慌ててポンピーを出し、腕にはめる。
あおい 「お休みを取って上野さん達と倉庫の整理をするんで、カギを借りに来ました!」
のぞむ 「カギ?持ってないんだ。」
あおい 「はい、まだもらってなくて。私が一番先に行けるんですが。」
のぞむ 「へえ。」
みきがカギを持って走って出て来る。
みき 「あったあった、ごめんね。今度スペア作っておくから。」
みき、あおいにカギを渡す。
あおい 「あざす。」
のぞむ 「あっ!」
みき 「なに?!」
のぞむ 「2人を見てたら今日の夢思い出した。」
みき 「なんだ、脅かさないでよ。」
のぞむ 「それが変な夢でさ。昨日倉庫でブタの人形出したじゃん。あれが出てきて…」
みき・あおい 「え…?」
のぞむ 「しかもその人形の名前が…」
3人 「ロース…え?」
3人驚いて顔を見合わせる。間。
3人 「いやいやいやいや…。」
あおい 「こんな偶然ってあるんですね。」
みき 「でも、ロースって名前が偶然って…」
のぞむ 「偶然に決まってるだろ。俺の夢ではそのブタ、人間っぽかったし。」
みき・あおい 「そうそう、私の夢でも…」
3人 「え?」
3人顔を見合わせる。間。
3人 「いやいやいやいや…。」
みき 「偶然だよね、私の夢では、あおいちゃんがポンピーなしで普通にしゃべってたし…」
のぞむ・あおい 「そうそう…」
3人 「え…?」
3人顔を見合わせる。間。
みき 「こわこわこわこわ!」
のぞむ 「いや、あるって、多分あるって、いやあ不思議な事もあるもんだ。」
みき 「そ…だね…」
3人なんとなくモヤモヤが残る。
あおい 「じゃ、そろそろ私は。」
のぞむ 「おお。」
みき 「わざわざ。来てもらっっちゃってごめんね。」
あおい 「こちらこそ、朝からごめんなさい。」
あおい玄関 (中央上ハケ)へ。みきがついて行く。
みき 「気を付けて。」
のぞむ、部屋に戻ろうとするが立ち止まり。
のぞむ 「ロース…みんな腹減ってたのかな?」
のぞむ、考えながら下手にハケる。暗転。
(作:松本じんや/写真:堂園昭人)