睡眠時無呼吸症候群
Sleep Apnea Syndrome (SAS)

 



強いいびきなどで睡眠中に呼吸が止まり、日常生活に色々な支障をきたす疾患です。

無呼吸により睡眠障害となり、日中の強い眠気を引き起こすことで、社会的な影響あり、特に車の運転などでは大きな問題となっています。
日中の眠気チェック!

また、無呼吸症により
重度の低酸素状態が持続し、高血圧や不整脈の悪化などによる心臓負荷脳疾患などのリスクが大きく上昇し、重大な合併症を引き起こす可能性があります。

   


主な原因:
一般的に無呼吸症とは、何らかの原因で上気道が閉塞する、閉塞性睡眠時無呼吸症候群のことを指します。
約7割が肥満、その他に鼻閉(鼻づまり)、顎の問題(小顎など)、重度の扁桃肥大なども原因となります。疲労や飲酒も一因となります。
※主に心不全が原因でみられる、中枢性睡眠時無呼吸症候群については割愛させていただきます。

 
 


検査: 簡易型~精密検査

 パルスオキシメータ(スクリーニング)  ポリソムノグラフィー(PSG)
   
 簡易検査
 


無呼吸の状態を検査します。
当院では、簡易検査を行っております。自宅にて比較的簡単に検査が可能です。


治療:
CPAP (持続陽圧呼吸療法)
   

   


マスクなどを介して、気道に圧をかけることにより、無呼吸を抑えます。
CPAPにより無呼吸はほぼ正常化し、日中の眠気は大幅に軽減、脳や心臓などへの負担も抑えられます。


 健常の気道  CPAP治療時の気道
 無呼吸の気道閉塞


CPAPによる治療は、検査の結果で必要と認められた場合に保険適応となります。
※3割負担の場合、月5000円位でレンタル制となっています。

その他)
定義としては、1度に10秒以上呼吸が止まることを無呼吸といいます。
1度に30秒~1分以上、無呼吸が持続する場合は重度の無呼吸症の可能性が高いです。
軽度の無呼吸症の場合、横向きで寝ると程度が改善されることが多いです。
逆に、横向きで寝ても無呼吸が改善されない場合は重度の無呼吸症の可能性が高く、CPAPによる治療が必要となる可能性が高いです。早めの検査をおすすめします。
重度の肥満があると、重度の無呼吸症の可能性も高くなります。
鼻づまりが無呼吸の原因となっている場合、投薬で症状が軽減される可能性があります。


まとめ)
 1.いびき~無呼吸が相当ある(家人に指摘される)
 2.日中の眠気、倦怠感が気になる
 3.高血圧症などの循環器疾患がある

上記などが考えられる場合は、無呼吸の検査をおすすめします。



                



※画像は、フィリップスレスピロニクス社より提供