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◆◆◆  古 室 八 幡 神 社  ◆◆◆
こ む ろ は ち ま ん じ ん じ ゃ
  藤井寺市古室2丁目1番15号
    近鉄南大阪線・
土師ノ里(はじのさと)駅より南西へ約700m 徒歩約12(鳥居前まで)
    府道
12号堺大和高田線・道明寺小学校西門前信号より南西へ約420m
(鳥居前まで) 

 本ページ掲載の桜景観写真は数年前に撮影したものです。その後の数年間にクビアカ
ツヤカミキリの大きな被害を受け、以前からあった桜は1本だけを残してあとはことご
とく枯死してしまいました(2026年4月)
。下の写真のような桜景観は今では見ることがで
きませんが、かつて素晴らしい桜景観のあったことを知っていただくために、敢えて従
来のページ内容を継続して掲載することにしました。
ロゴマーク・残念
少なくても絵になる桜
 桜の似合う建物や場所というのがあります。城や神社、寺、木造の校
舎や駅舎などはその代表でしょう
或いは、DNAのように頭の中の記憶
に刷り込まれているのかも知れません。ついイメージしてしまいます。
写真にすると“絵になる”景観なのです。ところが、白黒写真が普通だ
った頃には、白っぽい桜をそれらしく表すためには、背景や周囲に黒っ
ぽいものを必要としました。全体が白っぽかったのでは桜の美しさは表
れないからです。しかしカラー写真が普通となっている現在では、桜の
美しさを引き立てるものの幅が広がりました。
 城や寺の瓦や神社の檜皮葺
(ひわだぶき)の屋根の色、寺の堂宇や神社の社
殿の板の色
、そういうものの色は実によく引き立て役となってくれます。
古い校舎や駅舎の壁の色なども同じです。
 一方、自然物の色の中にも強力な引き立て役がいろいろとあります。
一番は何と言っても晴天の青空でしょう。スカイブルーの中にそびえ立
つ桜ほど“サクラ”を感じさせる光景はありません。また、白黒写真で
はそんなに大きな役割ではなかった木々の色も、カラー化で極めて重要
な存在となりました。桜が満開の頃にきれいな黄緑色を見せるケヤキの
新芽の色など、桜の背景や脇役にはもってこいの色です。また、常緑樹
の濃い緑も地味なようでいて、実は大切な彩り役なのです。写真@やD
で、上記のことをある程度確かめていただけると思います。「ここにあ
の色があったら…」「もしこの色がなかったら…」などと想像してみて
ください。
 古室八幡神社の現在の桜は、参道に4本と社殿の周囲に4本、合わせ
て8本だけです。参道の1本を除いて、あとはソメイヨシノです。実は
 
  @古室八幡神社境内の様子(南より)
 @ 古室八幡神社境内の様子(南より)    2020(令和2)年4月
   社殿の大きさの割には境内は広々としている。古室八幡神社は
  国府
(こう)台地という台地上にあり、社殿は周辺の住宅を見下ろす
  高さにある。右側の坂道を進むと、仲津山古墳(仲津姫皇后陵)の
  周濠沿いの遊歩道に出る。写真手前右の部分は、市立古室児童遊
  園として整備されている。           合成パノラマ
A 以前の神社境内の様子(南より)
 A 以前の神社境内の様子(南より)     2013(平成25)年4月
    社殿の周りから大きな桜の木が何本か消えているのがわかる。
 
数年前までは段上の境内地にはもう少し多くの桜がありました。写真Aがその頃の以前の様子です。大きな桜の木の消えていることがわか
ります。自然枯死も考えられますが
、そんなに古木ではなかったので、おそらくはクビアカツヤカミキリによる被害が原因だと思われます。
市内の他の桜名所でも同様に桜の木の減少している所がいくつか見られます。古室八幡神社の場合はもともとの数が少なかったので、2,
3本の減少でも全体の景観には大きな影響を与えます。
 それでも、古室八幡神社の桜は本数は少ないながら、なぜか存在感があります。最近その理由に気づ
きました。神社のある土地は、国府
(こう)台地という台地上の一部にあり、鳥居前の道路よりもかなり高く
なっています。拝殿や本殿がある部分はさらに一段高くなっています。下段から背の高い桜を見上げる
と背景となるのはほとんどが空なのです。 或いは、神社の北東側に接してある仲津山古墳
(仲津姫皇后
陵)
の緑の墳丘です。
 晴れた日の青空を背景にして此処の桜を見ると、数の多少に関係なく、「桜の花」のインパクトを感
じずにはおれません。段上の境内には少数の桜しかないのですが、印象としてはそれ以上の存在感が残
ります。桜のある「場」と「背景」の絶妙な組み合わせによって、「絵になる桜」の景観ができ上がっ
ているのです。
神社の横には電車と大型古墳

 古室八幡神社の参道に入って行くと、右の写真Bのように桜のトンネルに迎えられます。桜のトンネ
ルの向こうには高台にある拝殿が見えています。階段を上がって段上の境内に出ると、パーッと視界が
開けたような感じで、拝殿の周りの木々と共に桜が目に入ってきます。拝殿前に上がる階段の両脇には
神社には珍しいヒマラヤ杉
(ヒマラヤシーダー)の高木がそびえています。この2本を含め、拝殿・本殿
ののすぐ横や後ろに常緑樹があることで、少ない桜の花がかえって目立っています。
 古室八幡神社の境内の西側は崖となっていて、5mぐらいの段差地形になっています。この崖のすぐ
下を電車が通っています。下の写真Cでその様子がわかりますが、この電車路線は近畿日本鉄道の南大
B 正面入口の鳥居(南より)
B 正面入口の鳥居(南より)
           2020(令和2)年4月
   参道は桜のトンネルである。
阪線です。実はこの崖の段差地形は誉田(こんだ)断層によってできた断層線の一部であることが、国土地理院発行「都市圏活断層図で読み取
れます。線路が敷設される時に斜面だった山林地が削
られて、現在のような崖地形になりました。南大阪線は崖に沿うように通っています。
 写真Cで、電車が右の方へ進んで行
くと、170mほどで神社の境内を横切って行きます。「澤田八幡神社」といいますが、全国的にも珍し
い境内を電車が横切る神社です。               アイコン・指さしマーク「藤井寺市の断層地形」      アイコン・指さしマーク「澤田八幡神社」
 下の写真Dにある右端の坂道を進むと、すぐに仲津山古墳の周堤上を通る道に出ます。右手の柵越しに古墳の墳丘や周濠
(空堀)を見なが
120mほど歩くと、澤田八幡神社の本殿が見えます。横に境内に下って行く道があり、下りて行くと踏切のある珍しい境内に出ます。お
花見で古室八幡神社に来られたら、話のタネにこの神社にも立ち寄られることをお勧めします。
また、古室八幡神社の鳥居から50m南には
藤井寺市内桜名所の一つでもある古墳公園「古室山古墳」があります。お花見には、是非ともこの古室山古墳とセットで足を運んでいただ
きたいと思います。                                アイコン・指さしマーク「古室山古墳−藤井寺市の桜名所」
C 古室八幡神社の桜(東より) D 玉垣の外から社殿を見る(東より)
C 古室八幡神社の桜(東より)    2020(令和2)年4月
   境内西側の崖下には近鉄南大阪線が通っている。通過中
  の電車の屋根が見える。この部分は誉田断層による大きな
  段差地形になっている。
D 玉垣の外から社殿を見る(東より) 2020(令和2)年4月
   背景には青空だけが見えている。絵になる桜景観である。
  右の坂道を上がると仲津山古墳の周堤上に出る。

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