BIOS復旧・マルチメディア変換 半田付け手順


マザーボードにROMが半田付けされている場合の作業手順例をご紹介致します。簡単な半田作業ですので、電子工作
のご経験があれば比較的容易です。愛機を修理し、お喜びの声を連日頂戴しております。
(*なお念のため、ここでご紹介の手法通りにしてもお客様ご自身の作業部分が思い通りに進まなかった場合、あるい
は損害が発生しても、当方ではいかなる責任も負いかねますのであらかじめご了承下さい。)


準備するもの
●必需品●
・半田
・半田コテ:パターン剥がれ防止のため、15〜30W程度が望ましい。
・半田吸取線:IC(ROM)を直接半田付けして戻す場合にあった方が好ましい(無くても可能)。
・液体フラックス:必要に応じて(無くても可能。当方にて添付サービス致します)。



[取り外し作業編]

・マザーボードにIC(ROM)が半田付けされている場合、特殊装置にて安全にお取り外し致します。
・Dual BIOS搭載の場合は、原則としてMain側となります。

 *この「取り外し」作業が、全行程の中で最も困難な箇所です。
・写真赤丸○の部分がROMを取り外した部分です。この該当部分の周りに障害物がある場合には、物理的に作業が不可能な場合がございます。
・半田除去機・半田吸取線にて不要半田を除去後、当方にて予備半田をしておきます。

・お取り外し後IC(ROM)を検査し、問題がなければそのままBIOSプログラムを書き換え致します。

『IC(ROM)をそのまま半田付けし直す場合』→手順d-3へ
(こちらをご希望の場合には、このままご返送させていただきます。)

『32pinソケットを利用の場合』→手順s-3へ




IC(ROM)をそのまま半田付けし直す場合
d-3 ・IC(ROM)の向きに注意して位置決めを行います。
(→セロテープ等で仮止めすると楽!)
・まずは四隅を先に半田します。
d-4
・この時点では、半田が多少はみ出しても大丈夫です。
・四辺全てを半田し終えたら、半田吸取線で余分な半田を吸い取ります。
・マザーボードとIC(ROM)との接点の半田が残ります。
 
 *同じ箇所に長時間熱を加えないでください。故障の原因となります。
d-5 ・作業完了。これで元通りです!!
長所:作業に失敗しそうでも、ある程度なら途中修正O.K.。
短所:作業に手間取りすぎると、IC(ROM)を熱破損してしまう可能性アリ。


32pinソケットを利用の場合
s-3 ・32pinソケット(別売品)を使用します。
s-4 ・初心者の方や細かい半田作業に不慣れな方は、32pinソケットの底板(写真赤丸部分)を裏面から外すと半田作業がかなりやり易くなります。
・赤丸部分をペンのキャップや割り箸の太い方で押すと簡単に外れます。
s-5 ・32pinソケットの各pinを、あらかじめ半田しておきます。
 *極少量でO.K.
s-6 ・32pinソケットの向きに注意して位置決めを行います。
 (→セロテープ等で仮止めすると楽!)

・まずはソケットの窓から対角線上の数ピンを先に半田します。
・次に各pinをコテ先で押しながら半田付けしてゆきます。焦らず着実に32pin分の作業を行ってください。
s-7 ・作業完了。完璧です!!
長所:今後万一BIOS更新に失敗しても、ソケットなので「復旧」が容易になります。
   またIC(ROM)を半田しないので熱破損のリスクがありません。
短所:ソケットの位置決めに失敗すると修正が困難。


「BIOS復旧」完了!!