『古城の夢』
 
 
古城の夢
地に伏すお前
月光に遊ぶ蝶
青白い光が静寂を照らす
深い森、風さえ眠る
 
目覚めないお前を見つめ
ただ時を止めた
 
全てを拒絶したままで、幸せな夢を見ればいい
一人きりで、永久に遊べ
 
もう涙零すことはないさ
身を焦がす激情も
今は消え失せたのだろう
安らぎを手に入れたのだろう
 
だけど、なぜだろう
もっと悲しく見えるのは
だけど、なぜだろう
お前の唇が、今にも苦しみに歪みそうなのは
 
花を飾ろう
白いドレスに真っ赤な薔薇を
唇にルージュを
 
月光に遊ぶ蝶
 
お前は今 幸せなのか?
問い掛けることもできない
 
古城に眠る姫
愛を拒絶して
一人で見る夢
 
深い森、風さえ眠る