苦行を捨てる  

6年もの長い間の苦行で、ゴータマの身体は衰弱し、力は尽き果てていましたが、通りかかった村娘のスジャータからパーヤーサ(乳粥)を施されて、気力を回復します。

「琴の弦は、きつく締めると切れてしまうけど、緩く締めると音が悪くなる。適度に締めると良い音が出る」というスジャータの歌を聴いたゴータマは、苦行の間違いに気づきます。

仏教は「中道」を説いています。「中道」とは、行き過ぎたことを戒める教えです。過度な苦行や放縦な生活、極端な思想を避けて、物事のバランスを大切にするという考え方です。

過度な言動や、極端な考えは、自我が生むものでしょう。問題処理機能としての自我は、バランスのとれた生き方をされると、活躍できないのです。自我にとって、問題が大きければ大きいほど、活躍の場が広がるので、問題を解決しても、さらに問題を作り出します。問題解決にあたって、さらなる問題点を見つける傾向があります。だから、「中道」という生き方は、自我をなくすということなのではないかと思っています。





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