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アイドリング電流安定化 、 エミッタ抵抗レス 、 無帰還 、DC

スピーカーボックス内蔵 、水冷式

2SB754/2SD384SEPP A30W モノラル パワーアンプ

MJ無線と実験 1991年8月号 に発表

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本機はA級動作で最大出力30Wですが、大きな放熱器の代わりに、冷却水が循環するウォータージャケットで、パワートランジスタの発熱を吸収する水冷式を採用しました。

コンパクトで通気の必要がないため、スピーカーボックスの中に入れることができ、音に影響を与えるスピーカーコードが排除できます。
スピーカーコードを介せず、アンプとスピーカが一体となって動作する”ダイレクト・スピーカー・ドライブ・システム"という究極的な概念を実現しました。

単に水冷式というだけではなく、幾重にも工夫を積み重ねることで、他はあり得ない絶対の存在にまで高めて行くのが私の創作パターンです。

配線距離を短縮するために、立体的な部品配置になりました。

ブロックコンデンサーを束ねているのはペットボトルの切れ端で、非常に丈夫な材料です。
私の価値観は、見栄えに捕らわれず実質的に有効な物を選択します。
ブロックコンデンサーとアンプ基板を接続する配線は10cm以下、アンプ部分から手前に出ている青と白の線はスピーカーと接続するための物で、これも10cm以下です。
取りつけ板は、スピーカーユニットのフレームに沿う形に切り取ってあります。
amp.jpg (17493 バイト) ドライブ段のトランジスタも、アルミアングルを介してウォータージャケットに放熱しました。
kibanup3.jpg (14901 バイト)
狭い場所にパーツが集中していて込み入って見えますが、すべてを計算した取り付けです。
カスコード段のPchトランジスタ2SB600の頭に、温度検出を行うゲルマニュームトランジスタ2SD187をエポキシ系接着剤で貼りつけて、過熱事故の防止をしています。
ほとんどの部品をパターン面から取り付けて、銅箔パターンは配線に使っていません。
微調整の必要な抵抗は配線側に取り付けてあるので、交換が容易です。
sp.jpg (21770 バイト)  

スピーカボックス内部に取り付けた様子です。

入力コードとACコードはコネクタ類を使わずに、側面から直に引き出して、引き出し口の隙間はパテで塞ぎました。

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Copyright © 1997 Shinichi Kamijo. All rights reserved.
最終更新日: 2000/04/23 11:33:07 +0900


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