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書こう書こうと思いつつ、のびのびにしていた、 9月の九州ツーリングレポート。何からどう書いていいか分からない。
どこまで 正直に書いていいのか 困ってしまう。
でも、少しづつ、書き出してみようか。半分でもつたわれば。
大学4年の夏、彼氏と九州を旅行した。とにかく、明るくて、暑くて、 パワー全開、街も人も活気づいている、という九州のふんい気に、 私はすっかり有頂天だった。ものすごく楽しかった。泊まる所も、行く先も 全部私が決めて彼をひっぱりまわした。
わがままもたくさん言って、むかつくとふくれっつらして、 それを彼はいつも受け止めてくれた。 全くしょうがないなあというふうだった。それが当然と思ってた。
その彼に、突然ふられた。まさかと思った。私の全部が打ち消されたようで、 どうしていいか分からず、このままじゃ、私はダメになる−−−。
そんな時ふと、バイクの免許を取ろうと思った。弱い自分を、強いもので、 とりあえずかくそうとした。いかにも勝気な私らしい。
そして、バイクで必ず九州へ行こうと思った。
自力で、あそこまで。あの時の自分に追いつき、超えたい、と。
教習所に通いながらも毎日地図を見た。熊本や鹿児島や、ガンガンに暑く、 息づいている南の地で、そのいきおいに負けないで、 私が同化していられたなら、笑っていられたなら、私は傷をいやせたという 確信がもてるだろうと。その一心だった。
そして、バイクを買って1年半、あちこち走った。長野のビーナスラインで あきずに見た秋の雲、秋田まで10時間かけて行ったり。新しい出会いがあり、 別れがあり−−−−。自分のゆずれない価値観って果たしてどれ程のものか? と自問自答。人とのつきあいはむずかしい。
ついに計画実行!中央道、中国自動車道−−−。たしかなものへ向かって
走っているのだという感覚。自分はまちがってないと体じゅうで感じる。
1人で走っていると、はじめは、小さなことをごちゃごちゃ思い返す。
昨日、こう言われたなとか、嬉しかった誰かのひとこと、
苦い気持ちで見おくった事柄。でも、だんだん、ドブさらいのように、
すくっていって、なくなっていって、必ず心の中のある一点にたどりつく。
ああやっぱり、そうだったのか!と。
何もかも、それが源なのだ。本質は変わらない。
最南端の佐多岬へ立てた。5日目の朝だった。
その時の気持ちは−−−。あぁ、どんなだったけ。
来れたんだなって、納得した。来れると信じてた。
日南海岸ぞいを北上し、宮崎港からカーフェリーに乗って帰る。 夕方出港の時は、せつなかった。 行きはあんなにがんばって走ってたのに、帰りは、自分以外の力で、 九州からひきはがされたゆく一種の無念さ、カップラーメンを食べながら いつまでも九州をみていた。
来年!もういちど行くつもりでいる。九州へ向かう気持ちはすごく正直で、 ひたむきだと思っている。どうやら今度は、2人旅になるみたい。 気持ちを分けあえる、大切な人と・・・・。
naomi.k.