釣行日 平成20年6月1日(日)午前8:00〜午後5:00
対象魚 コイ
釣行場所 愛知県新城市豊川
天気
釣果 コイ98cm

HOME
フィッシングメソッドングメソッド
フィッシングタックル
<コイ>
・ロッド:ダイワ TEAMDAIWA S1203MHRS
・リール:ダイワインフィニティーX5500BR
・ロッドホルダー:ギター鯉サムライ1号
・バイトアラーム:DELKIM
・ライン:5号
・針:ユーロカープ#4ダウンアイ
・錘:15号
・ヘアーリグ+PVAバック
・寄せ餌さ:ニュートラベイツトリガーアイスペレット
・喰わせ:ボイリー(ニュートラベイツ、トリガーアイス15o+トゥーティーフルーティ15mm POPUP

釣り方
コイは餌さを撒くと外側から円を描くように最後に真ん中の餌さを喰う。喰わせ餌さは撒いた餌さのさらに外側に置く。釣れた鯉の釣針の掛かった口の位置は左。つまり、下流から餌さを喰い、沖に走ったことがわかる。寄せ餌さは手前、喰わせのみ下流に置く。
前日の小雨で水温が低下し、水温の上がる昼からが勝負と決めこみ、朝、日が昇ってから豊川に出かけた。豊川は段戸山を水源に豊橋市内を流れ三河湾に注ぐ一級河川。豊川には巨大魚が棲むイルカ伝説がある。まさにドリームウォータースボーグがいる。ポイントに近づくと軽バンが川に向かって停まっている。様子を伺うと40台後半の紳士。毎朝、和笛の練習をしているのだという。しばし笛の音色に聴き惚れる。優雅に流れる川の向う岸の林から聞こえる鳥のせせらぎが絶妙なハーモニーを奏でる。笛の調子のいいときは鳥が近くまで寄って来るらしい。若いころ読んだ吉川英治の小説「宮本武蔵」で山に隠れた武蔵がひそかにお通さんの笛を聴き、慕情の念を抱く気分を味わう。日が高くなり、午前8時を回ったころ、この笛の先生はこれから仕事にいくのだとして片付けだした。恐る恐る職業をお聞きすると、今からパチンコだそうである。俗世間から逃避できる笛と金でスカッとするパチンコの組み合わせが近年の強烈なストレス社会を垣間見た。先生が去り、何時しか笛の音は下流のラジコン飛行機と対岸の林の奥から聞こえる草刈機の音の耳ざわりな音にかわり、容赦なく釣れない時間が流れる。昼過ぎに自転車を引いて歩いてくる長老が登場。腰には先手バサミ、のこぎりなどを装備した年季の入ったベルトを巻く里山保全タイプのいでたち。着ているものも年季が入っており、ズボンの大事なところのチャックが開いている。釣れない私を見るや否や「ここには釣糸を切っていく大物がいる。」と衰えた手足を振り絞り自慢げに話す。突っ込んで聞いてみると、もっぱら最近は目が見えづらく、シラハエなどの小物を釣って楽しんでいると話した。川岸に腰掛けタバコに火を付けようとするが、手が思うように動かず、幾度となくライターを回しやっとのところでタバコを吸った。この仕草からズボンのチャックは忘れて空いているのではないことを直感した。歳を聞いたところ93歳だという。この歳まで好きなタバコと釣りができるとはただものではない。話し込んでいる丁度そのころ、車の中からアラームが聞こえてきたと思った瞬間、タモを片手にスーパーダッシュしていた。リールの糸がこれまでになく引き出され悲鳴をあげ、川下の遥か彼方に走り出す。100mは出ただろうか。動きが鈍くなり、タモを脇に抱え下流に向かう。川岸にはテトラが引かれ、潜られては厄介なので、慎重に沖で疲れさせて、テトラの最先端に乗り、一機に取り込んだ。上がってきたのは大鯉だった。夕方、笛の先生がチョコレートの差し入れを持って現れ、写真まで撮っていただいた。一期一会。大切さを知る。
コンクリ護岸のハイバンクから竿を出せる三脚は少ない バットエンドが15cm伸び縮みするROD。伸ばしてキャスト、縮めてスタンディングでやり取り。 ハタキの傷跡がまだ残る魚体
重い。 98cm、12kg パチンコのチョコレート