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「ジャンケンで決めよう」下田港に着くなり、釣友が言い出した。
いつもの船頭の船に乗るか、はたまた船頭が苦心して、やっと手配してくれた船かを。手配船の装備や船頭の力量などの情報は皆無。釣友からは、釣りができるだけ幸せ的な状況説明を受けた。
ここで釣りたいオーラを出しては釣れるものも釣れない。言葉を遮るかのようにニューフェイスを選択。ところがこの手配船、いつもの漁師船と異なり、キャビンも広く快適で片側6本以上の竿が出せ、普通にトイレもある。その上、船頭も温厚で気さくで好感の持てる人だった。
早々、船に乗り込み、餌のサバ釣りポイントである河津沖の六拾根をめざして闇夜を駆け抜ける。六拾根では、マグロ釣船がわれ先に目的のサバを釣らせようと魚探でサバの群れを追う。仕度できた船がわれ先に轟音を立てながら次々と発進していく中、情けなく寡黙に釣る。やっと達成したのは、もうすっかり、辺りは白けていた。
大島周りでは、マグロの回遊ルートにサバを流すとあって岬周りに船団ができている。その船団の中に加わるも後からの参戦とあって、他船が流し終えた後で一向にチャンスも来ない。延々に流してはサバを回収し、また流す。チャンスが来るのをひたすら待つ。寝不足からくる全身の倦怠感、揺れでこみ上げる胃液、偏頭痛を懸命に消し去りながら、平生を装い単調な作業を繰り返す。
もう朝というより昼間になろうとしていた時、突然、ギィッ、ギィギィ...。スタンディングのショートロッドに付けたアキュレートリールがゆっくりと唸り始め、命を宿した。ラインが一機に引き出され、ロッドキーパーから竿を取り出し、走りが止まった瞬間、渾身の力で竿をしゃくる。また、しゃくる。幾度となく底深く潜っては、ラインを引き出し、回収しては、また引きだされること数度、繰り返したのち、銀色に輝く塊が現れ、マグロと確信した。
しばし歓喜に包まれ、記念撮影と洒落込むが、魚を持ち上げようにも腕に力が入らない。この日は全船団で7本、わがチームは2艘でこれ1本だった。
2日目、天気はいいが、前日と打って変わって魚探に何も映らない。残り2時間を過ぎたところで、スーパーバトルの仕掛けに100号の錘を付け、ボトムでクエ狙いにチェンジ。ふた流し目に強烈に竿が水面に引き込まれ、恐れていた強烈な根ガカリ。マリーンパワーの電動レバーをマックスにし、強引にラインを切ろうと試みるが切れない。
徐々に巻き上がってくる。現れてきたのはメーター超えのアカエイだった。終了1時間前、にわかに白波が立ちだし、ラインが沖に向かって流れていく。とその時、前方で流していた「ダイクサン」のリールが悲鳴を上げた。無茶苦茶な引きにスタンディングで耐えに耐え、引き出されたラインを懸命に巻いては、幾度となく引き出されたのち、沖で水が炸裂し角のある巨大魚が、斜めの角度で首を振りながらジャンプした。「カジキ」だ。大格闘のち、最後はモリで一撃。結局、2日間、船2艘で、22kg黒マグロと70kg270cmマカジキのみに終わる。
いつもの船頭は釣果なし。お客に応えなければならない使命感、他船への競争心を背負った船頭とやむなく出船し気楽に釣りができる心理の差が大きな釣果の差となって現れたもの。ビギナーズ・ラックは必然に起った。
サバ釣り  電動と手巻き二刀流 クロマグロGET!!
 
クロマグロ アカエイ  マカジキ
釣行日 平成23年11月26日(土)、27日(日)午前3時から午後1時
対象魚 クロマグロ
釣行場所 伊豆大島周り
天気 晴れ
釣果 クロマグロ22kg、マカジキ270cm70kg(釣友)
フィッシングメソッドングメソッド
フィッシングタックル
<マグロ泳がせ釣り>
・ロッド:5.5ftスタンディング
・リール:ACCURATE665HN LEFT
・ライン:PE12号
・リーダー:呉羽まんゆうフロロ40号
・ロッド:アリゲータースーパバトル100-230
・DAIWA マリンパワー3000
・ライン:ナイロン50号
・フック:オーナースーパークエ22号 根付けよつあみケプラーノット30号
<サバサビキ>
・ロッド:5.5ftスタンディング
・リール:ミヤエポック COMMAND X1
ライン:PE6号
オモリ:100号+青フラッシュライト
釣り方
人より先にエサを投げ入れる。ただし船が止まってから。
ケプラー+ノットレスノット 状況の変化に即応できるよう現場で作る。
 
KORDAのセーフティーリグ