わたなべの、ケアンテリアに会いたくて〜旅情編

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スカイ島とケアンのカンケイ


The Cairn Terrier を見ていきますと、ケアンの発祥の地について、次のような
言葉が出てきます。ざっと意訳してみますと、


いつ、どこでケアンが発生したか知る人はいないが、初期のケアン愛好家は
「霧の島〜スカイ島をはじめ、ハイランド北西部(いずれもスコットランド北西に
位置する)の岩場が多い沿岸地域からケアンが出た」と言う。

ケアンは、足の短いテリアとしては、もっとも古くから存在し、スコッチテリアや
ウェスティーの元となった。(スコッチテリアファンは、納得が行かないだろうが)


などとあり、スカイ島とその付近に、今のケアンの元となる犬がいたと示唆しています。

また、The New Cairn Terrier によると、スカイ島領主キャプテン・マクレオド・オブ・
ドライノックが、40年ほど"短毛のスカイテリア"を飼い、さらに、マクレオド家に仕えていた
マックロードさんが、それを引き継いだとあります。

さらに19世紀初頭、スカイ島で生まれたキャプテン・マックロード・オブ・ウオータニッシュ
(ええい、同じような名前ばっかしで、ややこしい(笑))が、その"短毛のスカイテリア"に
興味を持ち、引き継いでいったとありますので、やはり、ケアンの源流となるテリアが、
スカイ島にいたんだなあと想像できます。

ここで述べておかなければならないのは、現在「スカイテリア」と呼ばれるテリアは、この
"短毛のスカイテリア"とは別物だということです。こちらのスカイテリアは、よその土地から
スカイ島に入ってきたと言われ、その長い毛など優雅な容貌から、ご婦人方の愛玩犬として
人気が出たそうで、島の名の「スカイ」も、そちらに取られてしまいました(涙)。

※わたなべにとって、スカイテリアも、とっても気になる犬種です。前に飼っていた テリア雑種が、スカイテリアに似ていたので。

ちなみに、"短毛のスカイテリア"をどう呼ぶかは、しばらく年月がかかり、20世紀に入った頃
ようやく「積み石」を意味するケアンから名を取って「ケアンテリア」としてKCに登録され
ました。人の手が入っていない犬種だけに、逆に、なかなか固定された犬種として認められ
なかったことなどが、背景にあるようです。



下の写真は、スカイ島領主マクレオド・オブ・ドライノック家のダンヴェガン城
(Dunvegan Castle)です。スカイ島北部にあります。※ケアンに関する資料展示は
見あたりませんでした(涙)。でも、日本語説明資料が置いてあって、ビックリ。

Dunvegan
Dunvegan Dunvegan


ちなみに、城内のみやげもの屋のおばさんに「ケアンテリアを知ってる?」と聞いてみたら、
全然知らないとのことでした。さらにエレの写真を見せたら、ウェスティー人形を指し示され
ました。なぜかハイランドでは、ウェスティーやスコッチテリアのおみやげが多いんです。
ケアンは、ここでもマイナー犬種なのでしょうか?しくしく(涙)。
※スカイ島では、とうとうケアンにお目にかかれませんでした。ロンドンでは見かけたん
ですけども・・・。

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