1.前提条件

(1).時定数

練習して何年後に効果が現れるか。一次遅れで仮定して、何年後を推定した。

図は時定数1年の場合
1年たつと、目標に63%
2年たつと、目標に86%
近づく。

 

(2).練習量と記録

 練習量がある程度以上になると記録の向上は少なくなるだろう。つまり飽和する。月800kmだろうが1000kmだろうが5000mの記録はそんなには変わらないだろう。
 でも、月400kmのレベルでは練習量を増やせばまだ記録は伸びるだろう。
 もちろん、練習の質も大いに影響するが、我々のレベルでは、量そのものが、最も記録に結びつくだろう。

 今回の分析では、練習量とタイムは線形(一次相関、比例)するものとして分析してみた。
 なお、「一年の中で練習量はさほど変わらない」と仮定した。「一年のうち一ヶ月だけ練習する」とか「一週間だけ練習する」とかのケースは今回の想定外である。
 

(3).年齢と記録

実際は、30才前後をピークに右図のように放物線を描くのではないだろうか。40才ぐらいではあまりタイムは落ちないのでは。
 
今回の分析では、年齢による記録の低下はないものとして分析してみた。
 
 

2.データ

 

 年間の練習量を月平均に直したもの。
 26才のとき辰口クラブに入れてもらって、まともな練習を始めた。(26才のときのデータは未集計)
 26,27の時は朝練習した。
 29,30,33の時はマラソンを走っているので量が増えている。
 40を過ぎて、気合が入り、増えている。


 毎年の種目毎のベスト記録を1000mのスピートに直したもの。
 29の頃にベスト記録が出ている。
 35を過ぎてからは出場回数が少なくなり、ばらつきが多くなっている。
 また、マスターズ等の出場が多く、暑い中、先頭もしくは2位当たりを一人で走ることが多く、集団とならないため記録が出にくくなっている。その中で、41才からの10km=金沢ロードレースだけは、3月で涼しく、大集団の中で走れるので記録が出ている。
1000は練習(43才は物見山記録会)のときの記録である。レースの刺激として走ることが多く、1本だけ真剣に走ることが少ないのでばらつきが大きい。
詳細データ

 

3.分析

練習量  5000m記録の関係を
470km  3'00.0(15'00)
300km  3'12.8(16'04)
とし、時定数を1年と2年の場合について、どの程度一致するか調べてみた。

 図の「5000」「10000」は年間ベスト記録、
 図の「1」「2」は時定数の1年、2年のときのシミュレーション値(計算値)である。どちらもほぼ一致している。
 練習量をそのまま当てはめると、30で自己ベストを出すことになるが、実際は29才。30才の頃は記録の限界を感じていた。
 記録が低下傾向になった後は、練習量の低下より記録の低下が少ない。2年以上の時定数が有りそう。
 練習を増やした、40才以降は、もっと記録が出ていいようなグラフとなっている。この差は、年齢による記録の低下を考慮していないためか。
 
 
 
 年齢による記録の低下、
 22才〜26才の頃の練習量を考慮し、
 重回帰分析をするとより相関が明らかになるのだろうか。もう少し分析してみたい。