写真判定室から

 これは、100m決勝の一こま。真中左は村本賢治 右上に4位13:06と判定されているのがわかる。
 真中上に黄色い線があり、それをまっすぐ下に伸ばすと下の目盛りに到達し、0:13:06がわかる。

 判定は首から下の胴体で計測する。村本は3位の選手より前傾しており、1/100ぐらいは速くなっている。もっと速く測ってもらうには、肩を突き出すと、2/100秒は速くなる。肩が胴体の一部と判定される。
 町内陸上競技大会のリレーのとき、胴は負けているが、肩を突き出して勝ったレースがあった。これは技術である。ただし、練習しないとフィニッシュラインの前や、後ろで肩を突き出したりして、写真には写らないことがある。フィニッシュライン上で肩を突き出すには修行が必要だ。
 女性の場合は胸が最も早くフィニッシュラインを通過することが少なくない。ただ、有利になるかどうか????関係ないが、ルールブックには審判員を惑わすような服装は着けていけないと書いてある。

 予断だが、フィニッシュライン(100mのゴールのライン)を逆送しても、上と同じように写る。決して左向きに走るようにはうつらない。また、フィニッシュラインのすぐ左にはレーンNO(1,2,3...)の数字があるが、これも写らない。(実は写らないので判定しにくくて困っている。)なぜ?さあ考えてみよう。
 これはスリット写真と言って、フィニッシュライン上のスリット(薄い膜と思っていい)を通過している断面を細かく(1/1000秒単位で計測できるので1/1000秒よりこまかいはず)で写し、それを右方向に順に並べているからである。

 腰ナンバーカードが見えるが写真判定のために使っている。上の写真は見えやすい位置に付いているが、前過ぎたり後ろ過ぎたりして判定しにくいことがある。特にパンツをはいてからつけると、前につけると付けやすいため、前気味になる。留意してもらいたい。