ゾンダーロボ

   ゾンダーメタルに寄生され、ゾンダーと化した知的生物が機械類(あるいは全ての無機物といってもいいかもしれない)に融合し、融合した機械の機能を物質破壊を可能にするまでに増幅した、いわばゾンダーの戦闘形態。非常に強固なバリアシステムと、さえ健在ならば、ナット一つからでもほぼ瞬時に復活する脅威の復元再生能力を誇り、更に他の機械類と融合することで、都市内にも容易に潜伏が可能である。融合したものによって、これまでに様々な形態のものが確認されているが、その多くがある程度の格闘戦を前提とした形態をとっている。また、素体の表層、または深層意識によって基本的な形態が決定されるが、全てのゾンダーロボは自己の形態をいかなるようにも変形させることが可能で、それを極限まで追求したのが、マイクロマシンの集合体であるEI−18である。
   強固なバリアシステムと変幻自在の身体を持つ神出鬼没のゾンダーロボを通常の兵器で殲滅することは難しく、現実にはGストーン搭載型のAIロボット部隊にその対処のすべてが委ねられているのが実状である。しかし、かつて無いほどの高性能を誇る各種現代兵器にゾンダーが融合した際の強大さは計り知れず、地球防衛の唯一の希望であるGGGも幾度か苦戦を余儀なくされている。確かに地球人類は機界文明によってその存在を脅かされ、それに対し立ち向かってはいるが、侵略者たる機界文明の尖兵は、他ならぬ地球人類自身とその創造物である機械たちであり、いわば地球人類は自己の内に敵を抱えた状態のまま、機界文明との戦いに臨んでいる。
   ゾンダーは自己の内に潜む敵である。誰がゾンダーとなってもおかしくないこの不安定な状態の中で、地球人類が自己の内的衝動と恐怖を克服し得るのか。それに対し正面から相対するか、目をそらしていくのかが、この一連の戦いで問われているといっても良い。地球人類が「勇気ある者」であれるか否かが、文字通り機界文明との戦いの勝利の鍵といえるだろう。