フレキシブルチェーンソーアーム

 ソール11遊星主のひとり、ピーヴァータメカノイド形態において背面に装備する一対の多目的多関節作業腕。正式名称は不明だが、ソール11遊星主に対する戦力分析において、GGG参謀部によって仮に与えられた名称である。
 ピーヴァータの背面に左右一対装備されており、僅かに湾曲した楕円形のプレートを多数連結させたもの。片側のみでもその全長は100mにも達する。プレート内部には単分子ブレードのチェーンソーが、また両端部にはプレート同士の連結ユニットの他に精密作業用の小型ロボットアームが多数内蔵されている。各プレートは自在に連結、切り離しが可能で、また各関節は大きな自由度が与えられているため、高所作業はもとより、入り組んだ建築物内部での作業にも対応できる。単分子ブレードチェーンソーはプレート側面から展開され、建材の切り出し等に効果を発揮する。
 本来は建造物の建築、維持、整備用の装備であるが、秘められた破壊力は絶大で戦闘用装備としても充分に耐えうる。単分子ブレードチェーンソーは目標を切り裂_くと共にアーム自体の重量によって押し潰す打撃武器となり、更には局地作業用にプレート表面部に施された耐熱、耐圧多重装甲とレーザーコーティングが、実体弾、光学兵器双方に対して高度な耐弾性を発揮し「楯」としての使用を可能としている。基部に設置されたサポートアームによって極めて機敏かつ繊細に稼動するため、重装甲重装備のピーヴァータの欠点を補う意味でも有効な装備といえよう。
 複製地球のインド・タージマハルにおける戦闘では、超竜神ウルテクライフルを完全に防御し、更にはその両腕を切り落とし、頭部から一刀両断にするなど、圧倒的な精密さと防御力、そして破壊力を見せつけた。